- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県東御市
- 広報紙名 : 市報とうみ 2025年11月号
■東御市民病院の小児リハビリテーションを開設しました
近年の東御市民病院における発達外来受診者数の増加とともに、発達特性のある子どもへの早期療育や、早期のリハビリテーションのニーズの高まりを受け、令和7年7月から小児リハビリテーションを稼働しました。
■小児リハビリテーションの目的と重要性
発達特性のある子どものリハビリは、発達段階に応じた能力やスキルを育成し、成長を支援するプロセスとなります。発達の遅れや障がいを持つ子どもたちが、潜在能力を最大限に発揮できるよう、個別のニーズに基づいたアプローチが提供されます。リハビリテーションを行うことによって、言語能力、運動能力、社会的スキルを向上させ、日常生活の基本的なスキルを支援します。
■対象となる症状と疾患
リハビリの対象となるのは、発達の遅れや身体的に不自由な機能を持つ子どもたちで、当院では発達障害(自閉症スペクトラム、ADHDなど)を対象にしています。特に、協調運動発達の遅れや手先の不器用さが見られる、発達性協調運動障害(DCD)をもつ子どもはリハビリを受けることで機能の向上が期待されます。
■リハビリの流れと内容
はじめに、家族から発達外来の予約をとっていただきます。一度発達外来を受診したうえで、子どもの発達評価を経てリハビリプランが作成されます。リハビリテーションでは、運動発達を促進する遊びや、感覚を活かした活動、日常生活の模倣遊びを行います。リハビリの中には、トランポリンやバランスボールを使った全身運動、感覚に応じた個別プログラム、コミュニケーション能力や社会性を高めるための支援も含まれます。また、保護者との連携も重視しており、当院でリハビリを行わない期間は自宅でリハビリできるように支援します。
■支援の重要性と方法
小児リハビリテーションでは、発達障害の特性を理解し、適切な声かけを行い、子どもの成長発達を促すことを重視します。特性のある子どもが小さな成功体験を積み上げ、「できた!」と感じ、自己肯定感を高めることが大切です。
■受診方法と頻度
月1~2回のリハビリを行います。基本的には学童期前の乳幼児が対象となります。ただし、小学校低学年以上の子どもの場合でも、担当医の判断でリハビリの適応があると判断されれば、リハビリを行うことができます。
問い合わせ先:市民病院
【電話】62-0050
