くらし ここが聞きたい一般質問(5)

■若園敏朗議員
2)児童の安全な登下校について
2年前の6月議会でスクールゾーンの標識について質問し、「標識の再整備や撤去、道路標示への変更も含め計画的に整備を進める。通学路上の防犯カメラの設置など、標識だけでなく多様な方法により通学路の安全確保に努めている」との回答であった。
その後の進捗状況を聞きたい。
児童の登下校の見守りについては、現在、小学校では集団登下校が基本となっており、地域のサポーターがそれぞれの小学校区で見守り活動をしているが、サポーターが年々高齢化しており、この先どこまで見守り活動を続けていけるかもわからない。
ここで3点聞きたい。
・登下校時の安全をどのように確保していくつもりか。
・スクールバスの路線上にある地区の児童を乗せてあげることはできないか。
・今年度から導入された学校運営協議会制度の中でも登下校時の安全について取り上げていただきたいが教育委員会の考えは。

▽町長
標識の更新に際して今後も恒常的に通学路として見込まれる地点は、国が定める正規の通学路の標識に更新し、そうでないものは、電柱に巻き付けるタイプの標識で汎用性を持たせて設置する、あるいは撤去する等の仕分けをして整備を進めているほか、3年ほど前から通学路となっている道路の路側に緑色の塗装を施すグリーンベルトの整備を進めておりこれまでの総延長は6kmほどになっている。
また、学校安全サポーターによる登下校の見守りを始め、通学路上の歩道やグリーンベルトの整備、子ども110番の家、子ども110番の店や防犯灯、防犯カメラの設置、更には沿道にお住いの地域の皆さんによる声かけなど、今後とも子供たちを犯罪や事故から守ることに注力してまいりたいと考えている。
バス路線上の児童をバス通学させてはというご意見については、心情的には理解できるが、バス路線上にない地域の皆さんから不公平だと批判が出ると思われる。すべての地域の住民の皆さんの事を平等に考え、公平、公正を旨として施策を行っていく責任があるのではないか。
仮に実施するのであれば、町全域で検討すべき課題であるが、これは非常に大きな問題であり、経費も掛かる。これから、「学校教育の在り方審議会」で再編・統合も含めて、今後の在り方が検討され、必然的に通学方法についても協議がなされると思う。
次に、学校運営協議会での登下校の安全確保に向けた協議については、ご指摘までもなく、当然に協議会の議題として取り上げられるものであると認識している。

■岸啓司議員
1)ホームページ改善の進捗状況、そして今後の計画について
3月の定例会で、町のホームページについて質問した。
9月末に現在のシステム契約が終了するため、新たなシステム導入に向けて検討を進めているとのことであったが、現在の進捗状況と今後の計画について聞きたい。

▽町長
移行の進捗状況については、現在、先進自治体の情報収集や、複数の事業者との打ち合わせなどを行っており、今後プロポーザル方式等による業者からの提案・選定を行うよう準備を進めているところ。
なお、移行時期は令和7年10月からではなく、令和8年4月から。

■岸啓司議員
2)里山地域の「地域おこし」「地域のこし」となる今後の取り組みについて
町長が2期目の町政に挑戦される際のインタビューをYouTubeで拝見した。
この中ではこれからの町政がどのように行われるのかがまとめられており、町長が唱える「自助・共助・公助」の精神で人口減少時代を生き残っていかなくてはならない揖斐川町を考える1つの資料となる。
しかし、現在の施策、取組みでは人口減少や過疎化が急激に進む里山への根本的な「地域おこし」や「地域のこし」には不十分であり、次々と学校がなくなり、介護や医療の拠点もなくなっていこうとしている。このまま故郷がなくなっていくのを待つばかりではいけない。
揖斐川町を象徴する強みや魅力というのは、やはり大自然を生かした観光なのではないかと考える。
戦略的に観光という原石をもっともっと必死に磨いて、町の宝として、そして全国にPR発信ができないか。

▽町長
全国的な人口減少・過疎化の中で町として持続可能なまちづくりを目指し、地域住民の自主的な活動も進んでいる。
観光は重要な地域活性化の要素だが、マラソンや観光など一つの施策だけで衰退や消滅を防げるとは考えておらず、農業を始めとする産業、医療、教育、福祉、介護、公共インフラ整備などのバランスある振興策が不可欠である。
観光の発展による「オーバーツーリズム」問題もあり、既に、町内にはこの問題が発生している地区もある。今後とも、持続可能な町づくりを目指して、様々分野で様々な手立てを講じて延命ではない持続可能な町づくりに努めてまいりたい。