文化 開館30周年中勘助文学記念館

入場無料
開館時間:10:00~17:00
休館日:月曜日(祝日の場合翌平日)、年末年始

中勘助文学記念館は、小説『銀の匙(さじ)』の作者として知られる作家・中勘助が暮らした旧前田邸内の整備や、杓子庵(しゃくしあん)の復元を経て、平成7年に開館しました。以後、氏の業績を顕彰する場であるとともに、市民の文化活動の場としても親しまれています。
開館30周年を迎える本年度は、AR(拡張現実…現実の環境にデジタル画像を重ねて表示する技術)を使ったフォトコンテストのほか、羽鳥地区の子どもたちと交流のあった氏の創作活動にちなみ、親子で参加できるイベントの開催も企画しています。
来館者には、文学を楽しむオリジナル記念ノベルティのプレゼントもありますので、ぜひお越しください。
※記念イベントについて詳しくは、広報しずおか9月号以降に随時掲載予定です。

■中勘助(なかかんすけ)(1885-1965)
明治18年東京神田生まれ。第一高等学校を卒業後、東京帝国大学英文科に入学。両校の講師であった文豪・夏目漱石(なつめそうせき)の推薦で自伝的小説『銀の匙』が「東京朝日新聞」に連載され、氏の代表作となる。日本近代文学を代表する作家の一人。

■中勘助と静岡
中勘助は、昭和18年10月、転地静養のために東京を離れ、夫妻で安倍郡服織村新間(現葵区新間)に移住しました。
昭和20年3月に服織村羽鳥(現葵区羽鳥本町)へ移るまでの約1年半を、樟ヶ谷(くすがや)の庵(いおり)で過ごします。この庵を「杓子庵」と命名し、藁科川を眺め、月を仰ぎ、野草を愛で、鳥の声に耳を傾けながら静かに文筆生活を送りました。
静岡の地で過ごした約4年半の間に、服織を題材にした「樟ヶ谷」「羽鳥」「わらしな川」をはじめ、多くの作品を執筆しています。また、帰郷後も、服織中学校校歌の作詞や文学碑「風のごとし」の建立など、服織の人々との交流は続き、幾たびも服織の里を訪れました。

問合せ:市文化振興財団
【電話】255-4746
担当:文化政策課
【電話】221-1044