その他 未来へ引き継ぐ「熱海の水道」

市では、50年、100年先も皆さんが安心して飲める水道水を届けるため「安全」「強靭(きょうじん)」「持続」を兼ね備えた水道事業を目指しています。
今月号では、市の水道事業の現状についてお伝えします。

◆水道管の老朽化と更新工事
市の水道事業は、全国で17番目に早い明治40年に創設されて以来、118年が経過し、水道は社会基盤を支えるライフラインとして欠かせないものになっています。
一方で、高度経済成長期に集中的に整備された多くの水道施設は法定耐用年数を過ぎ、老朽化が深刻な問題となっています。(管路経年化率グラフ(1))
老朽化した管をそのままにしておくと腐食による水道管の破裂により、漏水や断水が発生する可能性が高まるため、計画的に管路の更新工事を進めています。(管路更新率グラフ(2))
近年激甚化する自然災害による断水を防ぐため、水道施設の「耐震化」「強靭化」が急務となっています。
工事中はご不便をお掛けしますが、ご理解ご協力をお願いします。
◇管路経年化率
令和5年度現在の法定耐用年数(40年)を超えた水道管の長さの割合を示しており、水道管の老朽度合いを示します。
市は全国や類似団体と比べ高い割合となっていることから、耐震性のない古い水道管の割合が高く、大規模な災害が発生すると断水のリスクが高まります。

◇管路更新率
水道管の全長に対し令和5年度に更新した水道管の長さの割合を示しており、水道管の更新ペースや状況を把握できます。
市は全国や類似団体と比べ早いペースで更新していますが、それでも全ての水道管を更新するのに40年以上かかります。

◆市の配水池の数は県内一
市は、他市町と比べると多くの配水池を所有しており、その数は政令市を除き県内で一番多く、維持管理費も膨大です。
これは、山に囲まれた傾斜地の多い熱海特有の地形によるものです。
水圧が低く水の出が悪くなったり、逆に水圧が高すぎて家庭の蛇口などが壊れてしまうことのないよう、適切な場所に配水池を設置し、各家庭などへ届ける水圧を調整しています。(図(1)(2))
このような地域の特性などにより、水道料金は各市町で異なります。
安心安全を守りつつ、適正な料金を保てるよう、引き続き健全な事業運営を進めていきます。
◇和田山第3配水池
(令和7年1月完成)
市は、配水池を110個も所有しており、維持管理には多額の費用がかかります。

※詳しくは広報紙P3をご覧下さい。

◆令和5年度水道事業収支
水道事業は独立採算で運営しているため、利用者からの水道料金で施設整備や維持管理を行い、安心安全な水を届けています。

◆健全経営を維持するための取り組み
人口減少や節水意識の高まりなどにより、市の給水量(水の使用量)は減少傾向にあります。
このような中でも健全経営を維持するため、水道施設の統廃合や受水費の削減、民間活力の導入など、今後もさまざまな取り組みを行っていきます。

◆熱海市水道ビジョン
(令和5年策定)

▽詳細は、市ホームページ
※広報紙掲載の二次元コードをご覧下さい。

問合せ:水道温泉課経営企画室
【電話】0557-86-6484
ID:1005367