くらし 【特集】マイナ救急始まる!

救急車を呼ぶような緊急事態が起こった時、あなたは駆けつけた救急隊員へ、落ち着いて自分自身や家族の医療情報を伝えられるでしょうか。実際の救急現場では、慌てて思い出せなかったり、おくすり手帳を忘れてしまったりと「病歴」や薬の「処方歴」などの医療情報が救急隊員へ伝わらない場面が少なからずあります。
また、これらの医療情報は、専門性が高いことから自身や家族の情報を把握していないこともあるかもしれません。そんな時、あなたの味方になるのが「マイナ救急」です。この度、総務省消防庁が実施する実証事業に、岡崎市も参加します。マイナ救急を知り、緊急時に備えましょう。

■マイナ救急とは?
救急隊員が傷病者のマイナ保険証※を活用して、救急活動に関係する傷病者の医療情報などを把握し、搬送先医療機関の選定などに活(い)かす取組のことです。昨年度一部の地域で行われた実証事業が、今年度は全国的に展開されます。
※マイナ保険証とは、健康保険証として利用できるよう登録したマイナンバーカードのこと。

■利用のながれ
119番通報時
指令員が通報者に対してマイナ保険証の準備を依頼

傷病者が情報閲覧に同意する
※意識不明など同意が得られない状況で、生命・身体の保護の必要があると救急隊員が判断した場合は、家族などの関係者からマイナ保険証の提示があれば、同意なしで情報を閲覧することがあります。

マイナ保険証を読み取る

隊員が医療情報を閲覧する
・病歴
・処方歴
・受診歴

より適切な処置や搬送先医療機関の選定につながる!

■期待される効果
・正確な情報の把握と伝達
・適切な処置、円滑な搬送
・医療機関の事前準備

■あって良かったマイナ救急~昨年度の実証事業における活用事例~
▽事例(1)交通事故にあった20代女性
事故のショックで救急隊員の問いかけに答えられない状況

マイナ保険証を活用
傷病者の負担なく、正確な情報を取得

パニック状態でも正確な医療情報を伝えることができました。

▽事例(2)外出先で倒れてしまった60代男性
ふらついて倒れてしまってから意識もない状況

マイナ保険証を活用
糖尿病の病歴を踏まえ血糖測定を行うと、低血糖の症状あり。医師の指示でブドウ糖を投与

適切な処置を受けることができ、その場で会話が可能な状態までに回復できました。

▽事例(3)母が外国籍の5歳女児
女児は熱や嘔吐(おうと)の症状があり会話ができない状況
※母は日本語を話すことができず救急隊員に情報を伝えることができない状況

マイナ保険証を活用
肺炎や気管支炎の病歴を搬送先に伝達

医療機関の受け入れ準備がスムーズに整いました。

■マイナ救急を利用するためには、マイナ保険証の登録が必要です。
いつ、だれが救急車を呼ぶことになるか分かりません。
自分の命を守るために、まずはマイナ保険証の登録を!!

令和6年の搬送人員:17,731人(過去最多)

搬送人員の内訳

岡崎市の人口の約21人に1人が救急搬送されています。
高齢者以外のかたも多く搬送されていることが分かります。

今年の秋頃から岡崎市でマイナ救急実証事業が始まります。
マイナ保険証を登録・携行し緊急時に備えましょう。

問合せ:消防救急課
【電話】21-9886【FAX】21-9821