- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県岡崎市
- 広報紙名 : 市政だより おかざき No.1441 2025年10月号
「人権」とは、人間が人間らしく生きていく権利で、全ての人が生まれながらにして持っている権利です。今回は、社会の中で、互いに相手を思いやり、自分の人権も相手の人権も大切に守りながら、共に幸せに暮らせる社会を目指して活動する人権擁護委員の活動を紹介します。
■活動紹介01 「人権の花」運動
子どもたちが花を育てることを通じて、協力することや感謝することを学び、生命の大切さを実感する「人権の花」運動。岡崎市では平成29年度以来8年ぶりの事業で、今年度は、六ツ美中部小学校の児童が、春にひまわりの種をまき、育った花苗を地元の皆さんに届けました。引き続き、菜の花を育てる活動を行っています。
▽6年生の環境委員の皆さんに感想を伺いました
・人権の大切さを知ってもらいたい、地域の皆さんに大切にしてもらいたいと愛情を込めて種をまきました。
・プランターに土を入れすぎたり、種の数がバラバラだったりしたので、みんなで助け合って調整をしました。
・人によってとらえ方が違うから、他人との接し方、話す態度に気を付けることが大切だと思いました。
・人権の大切さを知ってもらいたいという気持ちが芽生えたので、運動をやってよかったです。
・地域の人にも人権のことを知ってもらいたいと標語を考えました。
(プランターには児童が考えた標語が貼られています。)
▽Message
六ツ美中部小学校
中山美奈子先生
子どもたちに「人権とは何か?」を理解してもらえるよう「やさしさと思いやりの心」という表現を用いて説明しました。これからも、この心をもち続けてほしいと思います。また、子どもたちには主体的に活動し発信することで、誰かの心を動かすことができた達成感を味わってもらいたいと思いました。
担当の人権擁護委員さんをはじめ、地域のかたには、プランターの贈呈にもご協力いただくなど、ここでは地域のかたと支え合い、地域ぐるみの活動ができていると感じています。
■活動紹介02 人権相談(予約不要、無料)
一人で悩まずご相談ください。秘密は守ります。
ハラスメント、家庭内暴力、体罰やいじめ、インターネットでの誹謗(ひぼう)中傷、差別など人権に関する相談に応じています。
▽岡崎市役所
日時:毎月第1・3火曜日13時~16時
場所:市民相談室(東庁舎2階)
問い合わせ先:【電話】23-6492
▽名古屋法務局岡崎支局
日時:月~金曜日8時30分~17時15分
場所:総務課(岡崎合同庁舎4階)
問い合わせ先:【電話】52-6415(音声案内2番)
▽みんなの人権110番(全国共通人権総合相談ダイヤル)
【電話】0570-003-110
※通話料がかかります。
▽LINEじんけん相談
LINEで相談が受けられます。
詳しくは、本紙の二次元コードから
▽インターネット人権相談受付窓口
詳しくは、本紙の二次元コードから
■その他の活動紹介
・ファミリーフェスタin中総での人権ぬりえ
・保育園、小学校などで人権教室
■人権関係イベント情報 Event Information
▽01 岡崎城下家康公秋まつり
「思いやりの心」を育てよう
音だけを頼りに、鈴入りボールのキャッチ体験をしよう!人権クイズにも挑戦しよう!
日時:11月1日(土)10時~16時
場所:岡崎城公園多目的広場
▽02 人権啓発講演会
インターネットと人とのかかわり合い
~命の重さ・人生の大切さ・あきらめない心~
講師:スマイリーキクチ氏
日時:11月16日(日)14時~
場所:図書館交流プラザ
定員:250人(先着。未就学児の入場不可)
申込:10月7日(火)から市電子申請届出システムまたは市役所、各支所などにある申込書(市ホームページから入手可)で。11月7日(金)必着。手話通訳・要約筆記・生後6カ月以上の未就学児の託児あり。詳しくは、市ホームページで。
■Interview
人権擁護委員の活動とやりがいについて、長年活動されている牧さんにお話を伺いました。
岡崎人権擁護委員協議会会長
牧 眞由美さん
▽互いを認め合う「思いやりの心」
人権擁護委員は、法務大臣から委嘱されて活動する民間のボランティアで、全国で約1万4千人、岡崎市では各中学校区に計21人の委員が人権の大切さを知ってもらうための多くの活動に携わっています。
主なものとして、相談・救済・啓発の活動があります。人権相談は、法務局や市役所などで行う面談によるもののほか、電話、LINEなど様々な方法で相談者の立場に配慮した対応をしています。
また、人権侵害の疑いのある事案については、法務局の職員と協力して調査・情報収集などを行い、救済につながる円満な解決を図っています。
更に、人権について関心を持ってもらうため、啓発活動にも力を入れています。保育園、幼稚園、小中学校、高校、企業、施設で人権教室や講習会などを開催しています。小さな子どもには紙芝居や腹話術、小中学生には人権に関する作文や標語を書いてもらうなど、年齢に応じた啓発活動を通して、人権意識の高揚を図っています。
▽笑顔にやりがい
相談者の気持ちに寄り添い、その人の立場になって考えること、面談の際は、相手の目をみて傾聴することを心がけています。私自身が子どもの頃、辛い経験をしたこともあり、誰にも相談できない気持ちが痛いほど理解できます。だからこそ勇気をもって相談に来てくれたかたへの一助になればと思っています。
相談者が自ら解決の糸口を見出し、自然と笑顔になり「ありがとう。楽になりました」という言葉を聞いた時は、私自身も幸せな気持ちになり、人権擁護委員の仕事にやりがいを感じます。
▽思いやりの心を育む
子どもたちには生命の尊さを学び、お互いの違いを知って認める心を育んでもらいたいと思っています。決していじめをしない。相手の立場になって、考えることの大切さを伝えたいと思います。私たち大人にも言えることですが、相手を思いやる心。これが人権の基本と考えています。
21世紀は人権の世紀と呼ばれています。互いに相手を思いやり、自分の人権も相手の人権も大切に守りながら共に幸せに暮らせる社会を目指すため、一人ひとりの委員が地道な活動を行っています。
私自身は人権擁護委員の活動を20年続けていますが、社会構造が変化する中、人々の悩みも複雑化しています。これからもお互いの人権を守り、人々が幸せに暮らせる社会を築けるよう活動を続けていきたいと思います。
人権擁護委員について詳しくは、市ホームページで。
問合せ:防犯交通安全課
【電話】23-6493【FAX】23-6626
