くらし 令和7年度 施政および予算編成方針(1)
- 1/38
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県伊賀市
- 広報紙名 : 広報いが 2025年4月号
2月25日(火)、令和7年伊賀市議会2月定例月会議の開会にあたり、稲森市長が施政および予算編成方針を述べました。ここではその概要をお知らせします。
■継承と変革・伊賀の夜明け予算
「伊賀市こども計画」の策定が完了し、今年度には「第3次伊賀市総合計画」を策定し、新たな政策をスタートさせる節目の年度となります。また、今年度は、にぎわいの創出を目的とした忍者体験施設がオープンし、旧上野市庁舎の改修による施設の一部も開業します。
これまでに積み上げられてきた成果の継承とともに、市民の皆さんとの「つながり」を結び直し、新たな政策展開により未来を拓くという意味で、令和7年度当初予算は、「継承と変革・伊賀の夜明け予算」と位置付けました。
この予算では、こどもから大人まで市民一人ひとりの幸せと自らの成長を実感できる、安心と活力に包まれた地域社会をめざすこと。少子高齢化や人口減少、さらには気候変動や防災・減災、ジェンダー平等、格差や貧困問題といった地域が抱える課題への的確な対応とともに、社会全体、地球規模で取り組むべき課題とも向き合いながら、未来に向けて持続可能で、安心して暮らせる基盤を整えること。そして、市政の運営は、市民の皆さんの理解と参画があってこそという原点に立ち返り、行政自らが市民目線で物事を考え、市民の皆さんとの「つながり」を深める取り組みを進めるという3つの視点を意識したものとなっています。
◆こどもが育つ、大人も育つ
◇こどもの育ち支援
市民が子育ての不安や悩みをすぐに相談できる相談専用ダイヤルを設置し、妊娠から出産、子育て期まで途切れのない相談支援の充実を図ります。
子育て世帯の経済的負担を軽減し、安心して子育てができる環境を整えていくため、9月受診分からこどもの医療費の窓口無料化を、15歳の年度末から18歳の年度末へと拡大します。
市内6カ所の市営の子育て支援センターの教室をもっと利用していただけるよう、公式LINEにより、子育て世代に直接周知し、スマートフォンで簡単に申し込みができるよう整備します。
すべてのこどもの育ちと子育て世代をさらに応援していくために、4月からは、ハイトピア伊賀の子育て包括支援センター開所日を毎週土曜日にまで拡大します。
◇小規模保育所(園)の活性化
小規模保育所の入所園児の増加、活性化につなげるため、地域と連携した特色ある保育の展開に向け、モデル事業を実施していきます。また、みえ自然保育協議会に参画し、三重県との連携や伊賀市の豊かな自然を活用した保育を通じて保育計画の実現につなげていきます。
◇待機児童の解消と幼児教育・保育の充実
私立保育所の保育士確保、配置の拡大に向け、私立保育所等施設型給付費で、年度の途中入所に対応する保育士の経費の一部を支援し、3歳未満児の受け入れの増加を図ります。
伊賀市立桃青の丘幼稚園について、就労状況にかかわらず幼児教育を受けることができ、かつ3歳未満児の保育ニーズに応えることができる認定こども園移行への検討に向けて、保護者、幼稚園教諭との話し合いを進めていきます。
◇学校教育
「学力」「人権」「キャリア」の3つを柱とした取り組みを今後も引き続き取り組んでいきます。
こどもたちの学力向上に向けて、一人ひとりの個性を大切にしながら一人1台端末を活用した学びの充実を図り、学力保障に取り組んでいきます。
支援が必要なこどもたちに対する多様な学びの場の確保に向けて、不登校児童生徒への支援を図っていきます。また、様々な個性を持ったこどもたちの社会的自立に向けて、4月に津市に開校する県立みえ四葉ヶ咲中学校や民間のフリースクールとの連携を進めるとともに、これら施設に通う学齢期にあるこどもたちの保護者への市独自の経済的支援を行います。
◇教育環境
「伊賀市学校みらい構想基本計画」を策定し、計画に基づき、伊賀市のこどもたちにとっての最適な教育環境づくりを、保護者や地域の皆さん、学校、行政が一丸となって取り組んでいきます。
教職員の業務負担を軽減して働き方改革につなげるため、校務支援システムの本格稼働による校務の標準化・業務改善を行うとともに、児童生徒と向き合う時間を増やし、教育の質の向上を図ります。
今年度から新たな制度として創設した、一人ひとりが輝く伊賀市奨学金により、経済的理由で修学が困難な市内の生徒・学生に対し、等しくその能力に応じた教育を受けることができるよう支援を行います。
学校施設については、上野東小学校屋内運動場の大規模改修工事を行います。その他の学校でも「伊賀市学校みらい構想基本計画」との整合性を図りながら、屋内運動場への「空調設備整備年次計画」の作成を進めるなど、引き続き教育環境の整備を進めます。
◇生涯学習
「誰でも・いつでも・どこでも学び、成果をまちづくりに生かす」学習機会を拡充し、一人ひとりの人生を豊かにし、全ての人が住み続けたいと思える住民自治のまちづくりをめざします。
◇図書館機能の集約・再編
忍者回廊事業による新上野図書館のオープンに向けた取り組みや、「伊賀市中央図書館」、JR新堂駅前の「伊賀市北部図書館」、アオーネ内の「伊賀市南部図書館」の3館体制への再編を検討しています。阿山、島ヶ原、大山田地域へは、移動図書館の巡回による図書館サービスを行うこととします。
◇非核平和
終戦から80年の節目の年にあたるこの機会に、若い年代をはじめ多くの市民に向けて、あらためて戦争の記憶を次代へ継承していくための取り組みを進めます。
また、「憲法週間」にあわせて、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を提唱し、「平和憲法」とも称される日本国憲法の意義について、広報などを通じて市民や事業者などに向けて啓発を行います。
◇スポーツ施設
しらさぎ運動公園で実施の「アーバンスポーツ実証実験」は、当面の間、現在の場所をアーバンスポーツができる場所として環境整備に取り組みます。