- 発行日 :
- 自治体名 : 滋賀県愛荘町
- 広報紙名 : 広報あいしょう 2025年11月号
人生会議(ACP…アドバンス・ケア・プランニング)は、自分の将来の医療やケアについて事前に考え、本人の意思を尊重した決定を行うための重要な取り組みです。これにより、本人が望む医療や生活のあり方を明確にし、家族や医療従事者と共有することで、人生の最終段階においても尊厳を持った支援が可能となります。
一方で、認知症は誰もがなる可能性のある疾患であり、その進行によって本人の意思決定能力が低下することがあります。認知症になった場合でも、できるだけ本人の意向を尊重しながら適切なケアを提供するためには、早期から「人生会議」を実施しておくことが極めて重要です。早い段階で本人と家族が未来の医療・ケアについて話し合い、自分自身の希望や価値観を整理しておくことで、認知症が進行した際にも、その人らしい生活や尊厳ある最期を迎えることにつながります。

■人生会議のすすめ
元気なうちは、自分の希望や思いについて周囲と話すきっかけがない、あるいはそもそも話し合う必要がない、などと感じるかもしれません。
しかし大きな病気やけがなどで命の危険が迫った状態になると約7割の人は自分が受けたいと思う医療やケアを自分で決めたり望みを人に伝えたりすることができなくなると言われています。そのような状況になってしまう前にあなたの希望や大切にしたいことについて自分自身で考え自分の思いを伝えておくことで、もしものときにあなたが希望する医療やケアを受ける事ができる可能性が高まります。
周囲の人も、あなたの思いを事前に理解しておくことで、もしものときに安心して判断でき、心の負担が軽くなることがあります。
▽POINT!
人生会議(アドバンス・ケア・プランニング、ACP)はもしもの時に備えて、自分が望む医療やケアについて、前もって考え、家族や信頼できる人、医療・介護関係者と話し合い、共有する取り組みです。しかし、必ずしも何かを決めなくても良いこと、そして、話し合いを通じて自分の想いを共有することが大切です。
■認知症の方や家族を支える取り組み!
▽認知症サポーター養成講座
認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けする「認知症サポーター」を愛荘町で養成し、認知症高齢者等にとってやさしい地域づくりに取り組んでいます。
認知症サポーター養成講座は、地域住民、学校やスーパーマーケットの従業員、企業等様々な方に受講いただいています。
▽認知症カフェ
認知症カフェとは、認知症の人やその家族、地域住民、医療や介護の専門職などが集まり、お茶を飲みながら気軽に交流したり、情報交換をしたりする場所のことです。認知症力フェは、認知症の人や家族の孤立を防ぎ、地域で安心して暮らせるように支援することを目的としています。
▽認知症初期集中支援チーム
認知症になっても本人の意思が尊重され、本人と家族が安心して暮らし続けるために、医療・介護の専門職によるチームが自宅を訪問し適切な医療や介護に繋ぐ支援を行います。豊郷病院と連携しサポートを行っています。
▽認知症見守りQRシール登録事業
認知症高齢者が道に迷い行方不明などになった際に当事業に登録をしていると役場や警察署で登録番号から身元を確認ができ早期解決につながる仕組みです。
※「QRコード」は(株)デンソーウェーブの登録商標です。
▽主な相談窓口
・総合病院、かかりつけ医、認知症相談医
・地域包括支援センター(愛荘町庁舎別館)
・地域の民生委員
・認知症の人と家族の会滋賀県支部「もの忘れ介護相談室」
【電話】0120-294-456(フリーダイヤル)
【電話】050-5358-6578(携帯電話・スマートフォン)
10:00~15:00(平日のみ)
問合せ:地域包括支援センター課
【電話】0749-42-4690
