健康 健康相談QandA

Q:大腸がん検診って何?大腸カメラってどんな検査?

A:大腸がんは、日本で1年間に約15~16万人が診断され、40歳代から増加し、年齢が高くなるほど罹患(りかん)率が高くなります。公的に行われる大腸がん検診は、「便潜血検査」と呼ばれる便中の血液を調べる検査です。ご自身で便の表面を専用の器具でこすり取り、便中に含まれるヒトヘモグロビンを測定します。検査前の食事や薬の制限は不要です。がん検診の利益となる死亡率減少効果について統計学的に証明されており、全世界で行われています。しかしながら、がん検診受診率と精密検査受診率が低いため、大腸がんによる死亡率の減少はいまだ十分とはいえません。
便潜血検査陽性者の精密検査として行われる全大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)は肛門から内視鏡を挿入し、盲腸(大腸の終着点)まで到達させます。観察の際には、内視鏡から空気(または二酸化炭素)を入れて腸管を十分に広げ、大腸のひだの裏まで隅々観察します。ポリープやがんを疑うような病変があれば、必要に応じて病変の組織を一部採取したり、同時にポリープ切除を行うことも可能です。がんとなり得る腺腫性ポリープを切除することで大腸がんの罹患率を大幅に抑制し、死亡率を低下させるという報告があります。
大腸カメラ検査の詳細については、消化器内視鏡専門医または指導医の資格を有した医師のいる医療機関で確認することをお勧めします。

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