くらし 【特集】「大東市こころふれあう手話言語条例」施行から10年 手話とともに(1)

平成27年11月1日に「大東市こころふれあう手話言語条例」が施行され、10年が経過しました。
「手話は言語である」という理念のもと、ろう者にとって大切な手段である手話の理解と普及に取り組んできました。
これまでの本市の取り組みや、当事者たちの声を紹介します。

「ろう者」とは
一般的には、手話を主なコミュニケーション手段とする聴覚障害者をいいます。

■知っていますか?手話とろう者にまつわる豆知識
◇手話って万国共通なの?
いいえ、国ごとに手話があるので、万国共通ではありません。そして、日本語にも方言があるように、手話にも方言があります。例えば「名前」という手話は、関東と関西では表現が異なります。

◇「8」ってちょっと難しい?
数字の「8」は、片方の手を横にして小指だけを曲げる手話表現です。この表現に多くの人が苦戦します。どうしても薬指も一緒に曲がりがちです。対策として別の指を曲げて表現する人もいます。

◇電気が消えたのはなぜ?
ろう者が多く集まる場所では、部屋の電気が一瞬消えて、またすぐに点灯するような光景が見られます。これはみんなの注意を引くために光で合図をしているのです。そうすると、ろう者たちは会話を止めたり顔を上げてこっちを向いたりします。

■「大東市こころふれあう手話言語条例」とは
手話は言語であると位置づけ、私たち一人ひとりがろう者を理解し、手話に触れ合い、共に生きることをめざすための条例です。

◇市の責務
・手話への理解促進、手話を使用しやすい環境作りの推進
・手話を使用できる職員の増加に努める

◇市民、事業者の役割
・市が実施する施策への協力に努める
・ろう者に配慮した職場環境の構築に努める
・手話の活用、つながりある地域社会の構築、障害者が安心して生活できるまちづくりへの寄与に努める

今年6月25日に「手話に関する施策の推進に関する法律(手話施策推進法)」が施行されました。
市でも、手話に関する施策の推進に、より一層取り組んでいきます。

■手話とともに暮らすまちの取り組み
◇手話研修
事業者に対して研修会を行なっています。

◇手話パンフレットの作成
ダウンロードはこちら
※QRコードは、本紙P.3をご覧ください。

◇広報誌の手話コーナー
本紙21ページに関連記事あり。

◇災害時支援用バンダナ
耳が不自由など配慮が必要であることが外見からわかりにくいため、外見で把握できるバンダナを作製しました。

障害福祉課で配布しています。

◇耳マーク・筆談ボードの設置
市役所の各窓口に「耳マーク」と「筆談ボード」を設置しています。「耳マーク」は窓口に掲示し、耳が不自由な人に対して配慮する姿勢を示すものです。

◇テレビ電話手話サービス
スマートフォンなどからLINEアプリで手話ができる職員とビデオ通話ができます。
※事前登録が必要です。

■International Day「手話の日」ブルーライトアップ
9月23日は国連で「手話言語の国際デー」と定められており、日本でも今年「手話の日」と定められました。この日は世界各地で毎年ブルーライトアップが行われており、大東市は今年初めて実施しました。

※詳細は、本紙P.2~3をご覧ください。