- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府大東市
- 広報紙名 : 広報「だいとう」 2025年11月号
■聞こえない私たちのこと
障害者生活支援センターで行われている、ろう者が手話でいきいきと語らう場、地域活動の一つ「手話サロン」を紹介します。
◆いつでもどこでも手話で話せる社会になれば
毎週月曜日の午後、ろう者たちが学習や情報交換などの交流をしています。この日のテーマは「優生保護法」。『沈黙の50年』の映画見た?と問いかけ、みんなが思い思いに話します。手話は見る言葉、誰かが話すときには一斉に話者を見ます。表情豊かに話す様子に“手話は言語である”ことや、コミュニティの場が必要であることを感じました。
◇色々なシチュエーションで手話が役立っています
▽手話
両手の人差し指を胸もとで上下にくるくる回転させる
▽一緒に
伸ばした両手の人差し指を、左右から中央へ引き寄せる
▽仲良く
胸前で両手を力強く握り、少し振る
▽楽しく
両手の平を胸に向けて、交互に上下に動かす
▽交流
両手の平を上に向けて上下に並べ、交互に円を描くように動かす
▽ありがとう
左手の平を下に向けて、右手の手刀で左手の甲を軽く叩く
手話サロンは“手話”言語で自由に思いを伝え合える大切な場所です。
病院に行くときは、手話通訳者がいると医師の説明が分かり安心です。
「ありがとう」など簡単な手話でも話しかけられると嬉しくなります。
マスクを外してもらえると口の動きや顔の表情が見えるので助かります。
◆次の10年に向けて当事者が思い描く「手話」の未来は?
▽樋口武則さん
大阪府内で初めて手話条例を制定したのは大東市です。制定後、さまざまな取り組みが行われ、今では手話は言語と位置づけられました。これからも英語などと同じように手話が広がり続けていくことが目標です。
▽池宮城弘さん
市の小中学生弁論大会に手話通訳が付き、毎回楽しみに参加しています。なかでも聞こえない家族をテーマにした話には胸が熱くなりました。子どもたちに、手話や聞こえない人の思いを伝え合える未来が広がっていくことを期待しています。
■聞こえる私にできること
◆手話講習会
初めて手話を学ぶ人を対象とした講座で、年間を通して40回の連続講座です。簡単なあいさつから日常会話、聴覚障害者の知識を学びます。
募集時期:4月
受講期間:5月〜翌年3月
対象:高校生以上の市内在住・在勤・在学者
問合:障害福祉課
◇参加者に聞いてみました
▽中野歩さん
職場でろう者が手話で、手話通訳者と話しているのを見かけ「手話で話したい!」と思い、申し込みました。
▽関谷愛菜さん
テレビドラマで手話に魅了されました。ろう者と、手話で会話できたらと思い講習会を申し込みました。
◆手話サークル「虹」
手話サークルは、聞こえない人とともに情報交換しながら学ぶ、交流・活動の場です。幅広い年代の人が参加し、豊かな表情で手話が飛び交う賑やかな空間です。
日時:
・毎週火曜日午後1時30分~3時30分
・毎週金曜日午後7時~8時45分
場所:総合福祉センター
問合:社会福祉協議会
【電話】874・1082
◇参加者に聞いてみました
▽堤彩葉さん
高校の授業で手話に触れ、「いつか学びたい!」と思っていました。手話講習会を受講したのち、今は、サークルでろう者と手話で会話を楽しんでいます。
▽松木薗祐子さん
手話講習会でサークルを知り入会しました。今も続けられるのは、ろう者と語らう時間が楽しみだから。もっと手話を学びたいです。
◆はじめての手話講座
手話を学んだことのない人が対象です。11月5日から募集開始。→詳しくは本紙20ページ
◆親子手話教室
小学生以下の親子で楽しく手話を学べる教室です。今年は12月に募集予定です。
◆[Event]大東市こころふれあう手話言語条例施行10周年記念「手話でつながるふれあいの輪」
手話通訳・要約筆記あり
“共に生きるということ”を考えるつどいです。
手話言語条例10周年記念式典、大阪パントマイムグループ公演、大阪桐蔭中学校高等学校吹奏楽部演奏、手話コーラス(手話サークル「虹」、大阪桐蔭中学校高等学校)
日時:12月8日(月)午後6時30分~8時30分(1時間前開場)
場所:サーティホール
定員:千人
対象:市内在住・在勤・在学者
券:11月5日から障害福祉課、総合文化センター、まなび北新、北条人権文化センター、野崎人権文化センター、諸福老人福祉センター、来ぶらり南郷で配布。電子申請も可
問合:障害福祉課
【電話】870・9630
【FAX】873・3838
