- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府交野市
- 広報紙名 : 広報かたの 2025年4月号
2/21(金)、山本市長はR7年度第1回議会定例会の冒頭で新年度の施政方針を表明しました。抜粋してその内容をお知らせします。
これまで「みんなでつくるみんなの交野」を掲げ、市民と直接意見交換できる場を作り、その声を市政に反映して参りました。
R7年度も、市長とのタウンミーティングや市民説明会等を通じて頂いた意見を参考として、次の重点施策を軸に全力で取り組んで参ります。
■コミュニティーバス〔公約〕
昨年8月に京阪バス株式会社から通知された交野市内の路線廃止を受け、路線の継続を求めたものの拒否されたことから、市では切れ目なく移動手段を確保するため、3/23から独自に「おりひめバス」を運行します。
廃止路線エリアをカバーするだけでなく、運行中の森南・寺・神宮寺・東倉治や梅が枝・松塚・郡津・幾野の巡回バスを含めた路線の見直しを行います。特に河内磐船駅(ゆうゆうセンター)にアクセスできるようにすることで利便性を高めるとともに、運賃を200円に統一します。
R7年度は、より「便利な交野コミュニティーバス」を目指して取り組みます。
■防災対策
今後の災害に備えて、R6年度は国が7割負担する緊急防災・減災事業債等を活用し、トイレトラック、トイレカー2台とAI循環式シャワートラックを配備しました。R7年度には、全国自治体初のランドリートラックを配備します。
指定避難所の環境整備を進めており、市内小中学校等の体育館にエアコンを順次設置しています。また、ゆうゆうセンターで性能が高く水道水源としても利用可能な防災井戸の整備を進めます。星の里いわふねではシャワーブース設置の可能性調査を実施します。
■物価高騰対策
R6年度分の水道料金値上げに対し、下水道基本料金6か月免除を行いました。R7年度分の値上げ分に対しては、現在実施中の下水道基本料金2か月免除に加えてR7年度に新たに4か月免除を実施します。
また、R5年度から7年度にかけて、給食費が約16%高騰していますが、保護者負担を求めず、市でふるさと納税や企業版ふるさと納税を活用して補填(ほてん)します。加えて、給食費無償化を小学校5年生から中学校3年生まで拡充します。
R6年4月から大阪府が国民健康保険料の統一を実施しました。R7年度も交野市は、これまでと同様に統一に反対してまいります。また、大阪府下33市で最も安い介護保険料をR7年度も継続します。
■財政健全化〔公約〕
引き続き基金を債券で運用することにより、継続的に年約1億1,000万円の金利収入を確保します。資金調達を短期金利ベースで実施することにより、金利圧縮を図ります。
土地開発公社の保有する不要な土地に、緊急防災・減災事業債等を活用することでR6・7年の2年間だけで約21億円もの市民の皆様の負担を軽減します。
その他、税の公平性確保のための市街化調整区域の地区計画区域への都市計画税課税の開始、新たなし尿および浄化槽汚泥の広域共同処理の実現に向けた検討や協議、ふるさと納税型クラウドファンディング等を実施します。
■学校の跡地利用と公共施設の改修
第一中学校の校舎の除却に国の緊急防災・減災事業債等を活用するため、除却部分での防災倉庫、防災公園、避難所等の整備に係る設計を行います。また、運動場北西側でルクセンブルク大公国のパビリオン再利用による子育て施設整備、運動場中央ではスポーツ施設整備についての検討を進めます。
また、みらい小学校の校舎の除却にも国の緊急防災・減災事業債等を活用するため、除却部分での防災公園、避難所等の整備に係る設計を行います。
青年の家では武道館東側での防災公園整備、武道館へのエアコン設置、トイレ改修等を行います。いきいきランドではメインアリーナの特定天井の耐震工事、グラウンドの照明改修等を実施する等、各公共施設の改修工事等を実施します。
公共施設の照明の老朽化対策として、脱炭素化推進事業債を活用し、全公共施設の照明をLED化します。
■子育て支援
R7年度は、大阪府下2番目となる「見守りおむつ定期便事業」を開始するとともに、妊婦の外出支援として対象者を拡大し、アプリを活用したタクシー運賃の助成を行います。また、市立認定こども園と小中学校共同で、雑巾を一括購入し、雑巾の持参をなくします。
R6年度から開始した大阪府初の市立小学校低学年30人以下学級は、R7年度は1年生から2年生にまで対象を拡充します。また、全小中学校のトイレや門・扉改修、学校遊具の設置等の学校施設整備を順次実施します。照明のLED化や備品の新調、各小学校区で通学路の見守りを2か所ずつ配置します。
R7年3月に第二京阪国道高架下で、見守り付きのバスケットボールコートとスケボー広場を整備します。また、いきいきランドにプリントシール機を設置します。R7年度には、天野川緑地と郡津公園で、ボール遊びができる広場を整備し、天野川緑地の一部でヤギ2頭による除草の試行を実施します。
■その他の市長公約の実施状況
▼市役所耐震化
R6年度に、耐震改修および設備やトイレ等の改修に向けた基本設計業務を行っています。その中で耐震改修部分に国の緊急防災・減災事業債を活用すること等により、実質的な費用の圧縮を目指しています。
R7年度には、詳細設計を経て、議会承認後、工事業者の選定を行う予定です。また、工事期間中は、市民の安全確保のため市民部と税務室を別館の1階と3階へ移転します。
引き続き、市役所本庁舎の安全性確保、耐震化に向けた取組みを進めます。
▼水道
R6年度に、国の補助金を基幹管路更新に活用するため、水道料金値上げを実施し、一方で、R6年度に引き続きR7年度も下水道基本料金の通算6か月免除を行いました。R8年度も同様に免除を実施することで実質的な市民負担が変わらないようにします。R7年度、その取組の成果として国から約1億4,700万円もの補助金を受領予定です。
また起債の削減のため、国が7割負担する防災対策事業債を活用し、ゆうゆうセンターに新たな深井戸を整備し、R8年度から大阪府広域水道企業団への受水費を削減します。