- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県三木市
- 広報紙名 : 広報みき 2025年8月号
■“あったか〜い教育・保育”をめざして
子どもたちが人との関わりの中で学び、心を育んでいく「就学前」の時期は、生涯にわたる学びや成長の土台となる大切な時間です。
市では、子ども一人一人の育ちに寄り添いながら、保護者や地域とともに“あったか〜い教育・保育”をモットーに、丁寧な教育・保育を進めています。
全国的に教育・保育のあり方が重視される中、市では10年前から独自の「特定教育・保育施設評価・監査」を条例で定めて、園ごとの強みや課題を明らかにしながら、保育の質の向上を継続的に図っています。
また、国の基準を上回る保育士の配置や、市独自の人材確保支援制度など、教育・保育の現場を支える体制を整えるとともに、子育て世帯の経済的負担を軽減する取組を行っています。
今回の特集では、市の教育・保育に対する理念や市独自の評価・監査の紹介をはじめ、評価委員や保育現場の声、市ならではの支援策など、子どもたちの“生きる力”を育む市の教育・保育を紹介します。
■市独自の制度ですべての園の質を高める!「三木市特定教育・保育施設評価・監査」
◆さらなる教育・保育の質向上と施設運営の適正化を図るため
この取組は、すべての子どもが安心して質の高い教育・保育を受けられるよう市職員と外部有識者が連携して、各園の保育内容や運営状況を客観的に確認し、今後の課題改善などに生かしていくことを目的としています。
前年度の評価・監査では市内の多くの施設で「子どもの気持ちに寄り添った関わり」や「職員同士の連携の良さ」が評価されました。今後はさらなる「保育環境の向上」や、子どもたちの育ちを保育者間や保護者と共有しやすくするための「記録の工夫」などに取り組み、より良い教育・保育の実現をめざしていきます。
▽教育・保育の質とは
子どもたちが心身ともに満たされ、豊かに生きていくことを支える環境や経験のことをいいます。
▽「評価」とは
学識経験者と兵庫県が認証する福祉サービス第三者機関で構成する評価委員が、2年に1回、各園を訪問し、前期と後期の2回指導助言を行います。保育者の資質向上のための取組、安全管理、子育て支援拠点としての取組など、9つの基準をもとに評価をします。
▽「監査」とは
監査専門官により、法令などに基づき、施設の管理運営や経理処理、労務管理などが適正に行われているかを確認・指導・助言することで、福祉サービスの向上を図っています。書面による監査を毎年、実地監査を2年に1回行います。
・評価・監査の結果はこちら
※本紙二次元コードよりご覧ください
■インタビュー
●保育側の立場
◇子どもたちにとって「心地よい場所」に
“あったか~い教育・保育”を実現するために、子ども・保護者・保育者の信頼関係づくりを日々積み重ねながら、子どもたちにとって安心できる居場所づくりを大切にしています。そうした中、評価・監査は、園ごとの強みや課題に気づく機会となっており、より良い教育・保育を実現していくために欠かせないものであると感じています。また、三木は園同士や行政とのつながりも強く、定期的な研修や会議を通じて、課題の共有や意識統一を積極的に図っています。これらの取組を通じて、今後もさらに一体となり、子どもたちに寄り添いながら、生きる力を育む「子ども主体の教育・保育」を進めていきます。
三木市保育協会 会長
藤原和則さん
●評価・監査側の立場
◇すべての園で子ども主体の教育・保育を
評価・監査を通じて、この10年間、すべての園が子どもの意思を尊重した「子ども主体の教育・保育」という共通の目標を掲げ、教育・保育の質を高め合ってきたことが三木の大きな特徴です。また、評価・監査は単なる採点やチェックではなく、研修や専門的な視点を生かし、みんなで共に考える“学びの場”として受け入れられてきました。現場の方たちも、積極的に助言を求めるなど、いつも前向きに取り組まれています。今後は、就学前の教育・保育で育んだ子どもたちの学びを小学校教育へどうつなげていくかという視点で、園と小学校が連携し、架け橋となる取組にも期待しています。
評価委員
兵庫教育大学教授
鈴木正敏さん
■三木ならではの“あったか~い”支援制度
◆子育て家庭向け
▽保育料(利用者負担額)
国の施策により、3歳児クラス以上はすでに無償。さらに市では0~2歳児クラスについて、国の保育料基準から平均3割軽減し、1人目から半額としています!(三木市独自施策)
▽副食費(給食費の一部)
3歳児クラスからかかる副食費を市が補助。月額4,900円、3年間在籍で約18万円をサポート!(三木市独自施策)
◆働く保育者向け
▽未来を応援する制度が充実!
保育者の確保やスキルアップのために、さまざまな制度や取組を用意しています。子どもたちの成長を支える保育者が、安心して働き、学び続けられるよう、市全体で応援しています。
・あなたの夢を応援します!「修学資金制度」
・集まれ!保育者のたまごたち「就業体験事業」
・資格を活かしてもう一度!「みっきぃ保育教諭登録制度」
・夢のスタートへ!「合同就職フェア開催」
すべての子どもたちに、“生きる力”と“安心できる毎日”を──。これからも、子育てに寄り添い、あたたかく丁寧な教育・保育を進めていきます。
問合せ: (市)教育・保育課