- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県三木市
- 広報紙名 : 広報みき 2025年8月号
■みんなでつくる!すべての人の人権が尊重されるまち~一人一人ができることから始めよう~
◆誰もが安心して暮らせるように
私たちは、国籍、性別、年齢、障がいの有無、性のあり方など、さまざまな違いを持ち、共に暮らしています。こうした多様性は社会を豊かにする一方で、無理解や偏見から差別につながることもあります。ふとした言葉や行動が、誰かの心を深く傷つけてしまうこともあるかもしれません。
誰もが自分らしく安心して暮らせる社会を実現するためには、それぞれの人が人権について「知り」「考え」「行動する」ことが大切です。
市では、これまでも「一人一人の人権が尊重される明るく住みよいまち三木」の実現をめざして取組を進めてきました。そして今年、社会の変化などをふまえて新たに「三木市人権尊重のまちづくり基本計画(第4次)」を策定しました。
この特集では、いま身近で起きている人権課題を紹介するとともに、私たち一人一人ができることを一緒に考えていきます。
◆生活に潜むさまざまな人権問題
人権問題というと特別なものや他人事に感じるかもしれませんが、実は私たちの生活の中にも多く存在しています。ふだん何気なく使っている言葉、インターネット上でのやりとり、地域での関わり方や災害時の対応など、さまざまな場面に人権の視点が求められています。
例えばわたしたちの身の回りにはこんな問題が
▽言葉による差別・偏見
悪気がなくても、見た目や立場を決めつける言葉が差別や偏見につながることがあります。
▽インターネット上の人権侵害
SNSなどでの誹謗中傷や差別的な動画の公開などが、深刻な人権侵害となるケースが増えています。
▽多様性への理解不足
性別・国籍・障がいなどの違いが十分に理解されず、誤解や孤立を生むことがあります。
▽高齢者や子どもの人権
意見を無視されたり、配慮が行き届かないことで、権利が守られていない状況があります。
▽災害時の配慮不足
避難所などで、障がい者や高齢者、外国人への対応が不十分な例が報告されています。
■つないできた人権尊重のまちづくり~これまでのあゆみとこれからの一歩~
◆「三木市人権尊重のまちづくり条例」に基づく24年間の取組
市では、行政や市民の皆さんそれぞれが果たすべき役割を定めた条例を平成13年1月に県内の市で初めて施行し、市全般にわたって人権を基調としたまちづくりを推進してきました。
▽条例の一部を紹介
・行政の役割
市民一人一人の人権が尊重される社会の実現を目指し、効果的な人権教育と人権啓発の推進を図るとともに、人権尊重に関する施策を積極的に推進する。
・市民の役割
相互に基本的人権を尊重するとともに、自らが人権尊重のまちづくりの担い手であることを認識し、人権意識の向上に努める。
▽これまでの特徴的な取組
・地域住民が主体となって開催する住民学習の積極的な推進
・市のすべての部署と市民が連携した人権施策の推進と成果の検証
・インターネット上の差別的な書込みなどの監視 など
▽三木市人権尊重のまちづくり基本計画(第4次)を策定
上記の条例に基づき、市では人権施策を総合的に推進するための「人権尊重のまちづくり基本計画」を策定しています。
社会情勢の変化や多様な価値観の広がり、市民意識の変化などをふまえ、7年に1度の見直しを行っており、このたび「第4次基本計画」を策定しました。
今回の計画では、行政・学校・市民などが協力して取り組むべき218の目標や、達成をめざす17の数値目標を設定しています。
こうした目標を実現するためにも、私たち一人一人が人権を意識し、できることから取り組んでいくことが大切です。
◆私たちにできることから始めよう!
▽人権啓発・教育
・市の人権講座や講演会に参加する
・家族で「人権」について話し合う時間をつくる
・子どもに対して、違いや多様性について正しく伝える
・地域での住民学習に参加する
▽多様性の尊重・共生社会
・性別や国籍、障がいの有無などに関係なく、相手を一人の人として尊重する
・外国にルーツをもつ方や障がいのある方に、平易な言葉で話しかける
▽人権相談
・自分や周囲で困っている人がいれば、相談窓口の存在を伝える(各相談窓口は19ページで紹介しています)
・人権侵害を見聞きしたら、見過ごさずに市役所の窓口などに相談する
・「ひとりで抱え込まなくてもいい」と、声をかける
▽災害時の人権配慮
・避難所などで、プライバシーや生活習慣への配慮を心がける
・要配慮者(高齢者・外国人・障がいのある方など)に手を差し伸べる
・防災訓練で、多様な立場の人の意見を取り入れる
▽関係機関との連携
・自治会や学校、企業などで人権に関する取組を共有する
・地域の声かけ活動や見守り活動に参加する
・一人では難しいことも、地域や団体と協力して取り組む意識を持つ
■〔差別をなくする輪をひろげよう〕市民運動作品入賞者
8月16日(土)に「市民じんけんの集い」を開催し、市民運動においてポスター・標語・作文で優秀賞を受賞した方を表彰します。(部門別・敬称略)
※詳しくは本紙をご覧ください。
■市民じんけんの集い
日時:8月16日(土)午後1時15分~4時15分
場所:文化会館 大ホール
◇第1部
・午後1時15分~…オープニングセレモニー、三木高等学校吹奏楽部
・午後1時30分~…開会行事
・午後1時50分~…「差別をなくする輪をひろげよう」市民運動作品優秀賞の表彰
・午後2時~…人権作文優秀賞の受賞者による朗読
◇第2部
・午後2時30分~
講演:「紛争地、被災地に生きる人々の声~取材から見えてきたこと~」
講師:認定NPO法人Dialogue for People 副代表 フォトジャーナリスト 安田菜津紀さん(番組コメンテーターとして活躍中)
◆同時開催
▽バリアフリー映画会
子どもから高齢者、目や耳の不自由な人もだれもが楽しめる上映会です。
・午後2時~…開場
・午後2時30分~…映画「インサイドヘッド」上映(95分)
場所:文化会館 小ホール
▽市民運動作品などの展示・福祉バザー
場所:文化会館 コミュニティホール
▽本人通知制度の出張登録窓口(14ページに制度の詳細を掲載)
この記事の問合せ:(市)人権推進課 人権施策推進係