くらし 〔特集3〕いま考えよう、空き家のこと

近年、空き家は全国的に増えており、三木市も例外ではありません。人が住まなくなった家は、時間とともに傷み、地域にも影響を及ぼす恐れがあります。
将来、自分や家族の家が空き家になるかもしれない―そんな視点で、一度空き家について考えてみませんか?

■増加し続ける空き家
空き家とは、長期間使われておらず、人の住んでいない状態が続いている住宅などのことです。相続や転居のあと放置されているケースも多く、適切に管理されない空き家は、近隣環境に悪影響を及ぼす恐れがあります。将来、誰にとっても起こりうる身近な問題といえるでしょう。

■市の現状
総務省が実施した「令和5年住宅・土地統計調査」の結果により、市の空き家率が過去最高の14.0%と、全国および県の平均(ともに13.8%)を上回っていることが明らかになりました。今後も、高齢化や人口減少に加え、相続後に管理されずに放置されるケースの増加や、住まいに関する意識の変化などを背景に、空き家のさらなる増加が懸念されています。
こうした現状を踏まえ、市では「三木市空家等対策計画」を策定し、空き家の適切な管理や活用に向けた取組を進めています。

◇市が進める空き家対策
「三木市空家等対策計画」に掲げる3つの基本方針に沿って、総合的かつ計画的な空き家対策を実施しています。

(1)空家等の発生抑制と適正管理の促進
出前講座の開催、所有者などへの助言・指導、倒壊の恐れのある空き家の除却促進など

(2)空家等の利活用の促進
三木市空き家バンクの利用促進、利活用に関する事業の周知など

(3)関係団体等の多様な主体との連携
専門家などと連携したセミナーの開催、終活冊子などの官民協働発行など

◇〔市独自の実態調査を実施!〕空き家の市内分布状況(実態調査の結果)

5年間で351件増加

■危険です!空き家の放置
適切に管理されていない空き家は、さまざまな問題を引き起こす恐れがあります。そこで、空き家を放置することでどのような影響が生じるのかを紹介します。地域の安心・安全な暮らしを守るためにも、空き家をお持ちの方は、適正管理や利活用などを心がけましょう。

◇老朽化による倒壊の危険
使われていない建物は急速に老朽化が進みます。屋根や外壁などの落下や倒壊で、死亡事故や人身損害が発生する危険性が高まります。

◇生活環境の悪化
草木の繁茂などにより、悪臭が発生したり、害虫・害獣のすみかになる恐れがあります。そのまま放置すると地域住民の生活に深刻な影響を及ぼします。

◇放火や不法投棄
管理が行き届いていない空き家は放火や不法投棄のリスクが高まります。行為者だけでなく所有者も管理責任を問われることがあります。

◇犯罪被害の増加
空き家を狙った空き巣や不法占拠が増加しています。不審者を見かけた場合は警察へ相談しましょう。

問合せ:三木警察署
【電話】82-0110

■「空き家への備え」はじめませんか?
◇(無料)空き家の解体・活用支援「すまいの終活ナビ」
不動産の情報を入力することで、解体工事費用や土地の売却価格の相場を知ることができるサービスです。複数の業者から一括で見積りを取得し、内容や費用を比較検討できるため、安心して依頼先を選ぶことができます。市内の不動産であれば、登録不要で利用できます。

・三木市は(株)クラッソーネと「空き家除却促進に係る連携協定」を締結しています

◇〔令和6年4月から相続登記の申請義務化!〕今日からできる相続対策「じぶんノート」
住まいや財産、家族への想いなどを記録できるエンディングノートです。将来、家族が空き家の扱いや相続で困らないよう、家や土地に関する情報や自分の希望をまとめておくことができます。

◇空き家の売却や賃貸「空き家バンク」
空き家バンクは、空き家の売却や賃貸を希望する所有者と、住まいを探す人をつなぐ制度です。市が不動産事業者と連携し、空き家情報を公開するとともに、移住希望者や市内在住者へ紹介しています。

問合せ:(市)縁結び課

空き家に関する出前講座も実施しています。詳しくは生活安全課に問い合わせてください。

この記事の問合せ:(市)生活安全課 空き家対策係