くらし 〔Column〕生きる

■「経済的困難」について
◇最低限の安心、とっても大事です
難病や慢性疾患の人たちが、社会生活を送る上での困難のひとつとして経済的な問題をあげます。少しでも快適な生活をしたいから頑張って働くという行動に移せない自分自身が本当にもどかしくてつらいところです。頑張れば頑張るほど体には負担がかかり、病状の悪化を招いてしまうので、何とか働けている人も多くの人が薄氷の上を歩くような感覚で日々を過ごしているのではないかと思います。
思うように働けなくなった場合の社会保障として思い当たるのは障害年金ですが、現在障害年金制度にはさまざまな課題があります。申請前の段階から、医師や専門家の助けを借り、自分もさまざまな資料を集め、いろいろなハードルを乗り越えてやっと受給できる…くらい敷居の高すぎる仕組みになっています。何とかその苦しい現状を改善したいと当事者をはじめ、さまざまな立場の人が行政機関などに粘り強く働きかけていますがなかなか前進しません。もちろん「お金がある=幸せである」という価値観から、自由になって新たな自分の生き方を肯定できるようになると、ある程度気持ちも安定して日常の中にたくさんの幸せを見つけることはできます。しかし、そのためにも「生きていくための最低限のお金は手元にある」という安心は必要なのです。
日本国憲法第25条には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とあります。シンプルなのに大事なことが書かれたすごい一文だと、病と共に生きるようになってますます思う今日このごろです。
NPO法人大阪難病連事務局長 尾下葉子

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