- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県丹波市
- 広報紙名 : 広報たんば 2025年7月号
人口減少や少子高齢化が進む中、多くの人が住み慣れた地域でこれからも暮らし続けられるためには地域での支えあいが大切です。市では、「支えあい推進会議」での話し合いや、「地域支えあい推進員」によるサポートなどを通じ、地域で助けあい、支えあうコミュニティづくりを進めています。
今回は、支えあい推進会議を通して令和6年度に3つの地区で行われた活動を振り返り、これからの地域の支えあいについて考えます。
■支えあい推進会議
福祉の視点からの地域住民の支えあいや、ネットワークづくりを目的として、市内の24か所で展開し、支えあいの仕組みづくりについて話し合っています。様々な団体が参画し、情報交換をすることで、地域の生活課題を把握し、解決に向かうことを目指しています。※各地域によって名称は様々です。
■地域支えあい推進員
住民やさまざまな関係団体と連携しながら、福祉の視点から高齢者が住み慣れた地域で自分らしく安心して暮らし続けることができる体制づくりに取り組んでいます。
※市では、社会福祉協議会に委託し、各地域に支えあい推進員を配置しています。
■芦田自治振興会 芦田支えあい推進会議
◇訓練やパンフレットで防災意識を向上
能登半島地震の被災地をコンサートを通じて支援している石田裕之(ひろゆき)さんを講師に招き、防災講習会を実施しました。訓練では、避難所設備の確認や非常食の試食、煙体験など、避難生活を体験し、共に支えあうことの大切さを実感しました。
また、災害時に自分自身や家族の避難行動を意識するため、「芦田版わたしの、わが家の避難計画」を作成・配布し、「いつ・どこに・どのように」避難するべきなのかを確認し、各家庭での防災意識の向上に努めました。
◇防災訓練で感じた日頃の備えの大切さ
災害が起きた時、芦田地域ではどう避難すればよいか、避難にどれだけの時間がかかるのかを考える機会となり、防災訓練は、来年度も継続して実施してほしいという意見が多く寄せられました。また、災害の備えとして日ごろからのご近所付き合いの大切さを感じることができました。
■幸世自治振興会 ほっこり幸世サポート会議
◇安心カードでもしものときに備える
災害や急病などの緊急時に警察や救急隊などに情報を伝え、家族や病院などにすみやかにつなぐことのできる「さちよ安心カード」と、マグネットがついた収納用のカードケースを全戸配布し、冷蔵庫に貼って活用してもらう取り組みを行いました。
この安心カードには、家族の名前や持病、アレルギーの有無、緊急連絡先などが記載できるようになっています。いざというときの安心につながる取り組みとして、これからも地域の中で活用していく予定です。
◇記載内容を充実させ更なる活用を
安心カードの活用についてさらなる呼びかけを行い、カードを通して住民同士が声をかけあうきっかけづくりにつながってほしいと考えています。
記載内容については、今後もさらなる充実を図っていきます。
■前山地区自治振興会 いつせ支えあいの会
◇サロンの充実でにぎわいを創出
平成26年の丹波市豪雨災害後から、「オアシスいつせ交流サロン」を週に2回開催し、住民同士の交流を促進しています。地域では活動が定着しつつありますが、新しい参加者に来ていただくのがむずかしいのが悩みの種でした。
そこで、居場所としてのサロンのさらなる充実、魅力発信をめざして、ほぼ毎月1回、惠泉(けいせん)マリア奉仕会の看護師2名による健康相談会のほか、交流サロン、研修会、苔玉(こけだま)づくりや寄せ植え体験などを行うようになり、最近は男性の参加も増えてさらににぎわっています。
また、健康相談会でも、惠泉マリア奉仕会の協力を得て、単位自治会の公民館へも出かけるようになりました。
◇高齢者の居場所づくりに
週2回の交流サロンは、高齢化で遠出がむずかしくなっている人にとっては、地域内に集まる場所があることはとても有意義だと感じています。また、自ら足を運びにくい住民には、「お元気しとってですか?」と出向いてお声掛けすることも大切だと思います。健康相談会は、今年度も隔月で開催して地域を回る予定です。
問合せ:介護保険課(第2庁舎内)
【電話】88-5267