くらし 議会だより 令和7年 第1回 山添村議会定例会の結果(4)

◆規約
▽天理市、山添村、川西町、三宅町及び田原本町一般廃棄物の処理事務委託に関する規約の一部改正について(全会一致で可決)
新しいごみ処理施設へのごみ搬入検査及びごみ処理手数料の徴収に関する事務などを引き続き天理市に委託するため、地方自治法の規定により本規約を変更しました。

◆指定管理者
▽公の施設の指定管理者の指定について(全会一致で可決)
・公の施設
所在:山添村大字伏拝地内
名称:神野山ふれあいの森関連施設(羊毛館、めえめえ牧場、ひつじの学校)
・指定管理者
所在:岡山県津山市下高倉西2311-5
団体名:オサカ産業株式会社 代表取締役 小坂 明
期間:令和7年4月1日から令和12年3月31日まで

▽公の施設の指定管理者の指定について(全会一致で可決)
・公の施設
所在:山添村大字伏拝地内
名称:神野山ふれあいの森関連施設(ログハウス、木工館、屋外調理施設、林間広場、炭焼窯、学習展示林及び野鳥の森、休憩所・便所等)
・指定管理者
所在:山添村大字的野479-2
団体名:一般社団法人Hello moon 代表理事 鈴木千仁
期間:令和7年4月1日から令和12年3月31日まで

◆人事
▽人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて(全会一致で同意)
・辻本 壽香 氏(箕輪)

▽人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて(全会一致で同意)
・今本 俊二 氏(広瀬)

◆決議
▽山添村立奈良県立山辺高等学校山添分校の本校化を求める決議について(賛成多数で可決)
山添村立奈良県立山辺高等学校山添分校は70年以上の歴史を持ち、本州唯一の村立高校として村の将来を担う若者を社会に送り出してきた。近年はいじめや不登校など困難をかかえた生徒を受け入れ、その成長を育んできた。村内外から生徒が通い、その存在は他に代えがたいものであり、村民の誇りともなっている。そのことは本校化と存続を願う3千人を超える多数の署名にも現れている。ところが村や村教育委員会は、令和8年度からの山添分校の入学募集を停止し、閉校に向けて手続きをすすめようとしている。山添分校を必要としている多くの卒業生や生徒たちのために、山添村の将来のために、山添分校を本校化し存続することを強く求める。

・反対討論 吉矢義彦 議員
進学先としての山添分校について、交通手段の発達にともない高校の進学先は奈良市や伊賀市、名張市など多様化してきている。そうした状況の中、現在山添分校への村内からの生徒は1名であり、進学先としての山添分校の要望は少ない。また、農業後継者育成という観点からの山添分校について、近年の卒業生の中で、村内で農業をされている方はいないと思う。卒業後の進路で農業をされている方も無いように思う。新たに農業後継者育成として山添分校を存続しても、問題解決にはならない。以上の点から、山添分校の本校化について、要望もなく将来性もないと判断するため決議に反対する。

・賛成討論 野村信介 議員
多様な学びを必要とする生徒たちに対応できる小規模校として、この学校は進化し、一つの完成された形を作りつつある。この学校を求める生徒は多くいる。数は少ないが、村民の中にもある。村外にはたくさんおられて、その数は不安定な現代社会の中で簡単に減ることは今後もないことであろう。そんな学校を村として継続する、こういった気概、風土、山添村のスピリッツが重要だと思う。農家の後継者に高等教育をするという当初の設立目的はもう終えたのかもしれない。時代の変遷とともに多様な教育を必要とする生徒が集まってくるようになった。結果的に今の時代が求めている教育を実践する教育の場に進化したわけである。これほど貴重な存在はないのである。村民としてこの学校の重要性を認識して、この学校を成長させるという姿勢を示すことが、村長の大事な役割ではないか。村民は能動的にこの分校を本校化し、新しい価値を生み出す教育施設にしていかなければならない。分校という財産を村の発展のためにより価値の高いものにしていくことが、村民の義務であると思う。村長にはさらに努力をしていただきたい。伊賀市、名張市、奈良市、天理市、そして奈良県、三重県とさらに話し合ったら、まだ道はあるのではないか。本校化を求める議員団を同行していろいろとやってみないか。村長、議員、村民が分校存続のためにやるべきことはたくさんあると思う。以上の点から決議に賛成する。