くらし [人権コラム]出会いの4月「Well-being」へ

2025年も、はや4月になり新年度を迎え、桜と共に「春が来た」と改めて感じる頃になりました。
今年度はこの先、さらにどんなことに出会えるでしょうか。一人ひとりの「喜び」や「希望」がひろがる幸せな新年度になるように願っています。もちろん全ての人権が守られていることは欠かせません。最近よく出てくる言葉に「Well-being」(ウェル ビーイング)があります。調べてみますとWell(よい)+being(状態)という意味で、WHOでは健康を定義する中で「Well-being」を「肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態であること(翻訳)」とあり、これを個人に返せば、身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念だそうです。「よい状態」とは主観的なもので、感じ方は人それぞれです。主観的なウエルビーイングと言われるものは、「人生や生活への幸福感や満足感」「うれしい、楽しいなどの感情」などで、物質的・経済的な豊かさが幸せであるとは限らず、心の豊かさや幸福(実感できる豊かさ)が重視されるようになってきました。その人がどれだけ「よい」と思って生活しているのかは、その人にしかわかりません。自分の「よい」が他の人の「よい」になっているかどうかもわかりません。当たり前のことですが、人はみんな自分とは違います。人権を考えるときに、自分の「ものさし」をそのまま他の人に当てはめるのではなく、その方にとっての「Well-being」は何なのか、自分にとっての「Well-being」は何なのかを考えて行動していくことが大切です。差別や人権侵害がある社会は、一人ひとりの「Well-being」が実現しません。人と人がつながり、お互いに相手を尊重していくことで、差別の無い社会に向かっていくと思います。4月の出会いの中で、お互いに「Well-being」になるように、人と人があたたかくつながる世の中になっていければいいなあと思います。

問合せ:教育総務課
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