くらし シリーズ 人権を考える 69

人権尊重社会の実現をめざして

■未来の担い手 子どもの人権を守りましょう
安来市人権に関する市民意識調査(令和5年度)で、設問「子どもの人権について特に問題だと思うこと」への最も多かった回答は「仲間外れやインターネット上の差別発言による嫌がらせなど、いじめがあること」でした。ただし、その割合は前回調査より約1割減り、逆に「家庭の経済状態が理由で、子どもの生活や進学、就職等に支障があること(子どもの貧困、ヤングケアラー)」と「大人による体罰や虐待があること」という回答が約1割増えました。次いで多かった回答は「児童買春、児童ポルノ、援助交際があること」、「家庭や地域が子どもの教育の無関心になっていること」「社会の中に体罰を容認する考え方があること」でした。
いじめは、引き続き社会全体で取り組むべき重要な課題ですが、他の回答をみると、大人に起因する理由で子どもの人権が侵されているケースが多くあると分かります。
紛争や飢餓などの影響で、世界各地で大勢の子どもたちが命を失ったり、親や家を失ったりしています。こうした報道等での大人が子どもたちの人権を奪う様子に、やるせなさや強い憤りを感じる人も多いのではないでしょうか。今の日本で、このような場面を目にすることはないとしても、安来市でも、大人のあり方が問われていることに変わりはありません。この現状をしっかりと受け止め、改善に努めることで子どもを守っていくことが何より重要です。
弱い立場の子どもたちを守れるのは私たち大人だけです。安来市の明るい将来のためにも、未来の担い手である子どもの人権を守るには何ができるか、真剣に考えていきましょう。

■4月の「特設人権相談所」
開設日時:4月15日(火)9時30分~12時
場所:安来中央交流センター(第3会議室)
開設日時:4月17日(木)9時30分~12時
場所:広瀬社会福祉センター(視聴覚室)

問合せ:人権施策推進課
【電話】23-3095