くらし 今月の注目!岡山市(2)

◆第40回「坪田譲治文学賞」受賞作決定
岡山市出身でわが国の児童文学に多大な業績を残した坪田譲治(小説家・児童文学作家)を顕彰する「坪田譲治文学賞」の本年度の受賞作が決定しました。
▽受賞作
ひみつだけど、話します
堀川 理万子著(あかね書房刊)
電車好きの足立くん、親切な小川さん、生きものに詳しいうっちゃん、学校に行かないしゅうこ…小学3年生の彼らは、それぞれちょっとした「ひみつ」を持っている。なにげないことを伝えたり、感じたり、友情が築かれていく日々を描いた、堀川理万子さん作の物語。

▽受賞コメント
おとなが発する言葉のいちいちに、「おとなだって、かつては子どもだったはずなのに、言われていやだったことを覚えていないのかしら?」と、いつも、斜に構えている子どもでした(自分の行いを差し置いて)。そんな記憶と、子ども時代の友人たちのエピソードをもとにこの作品をかきました。
絵で文の世界が広がるように描くのはとても楽しいことなので、もとが画家でよかったと思う一方、文を書くことには、門外漢という思いがあり、この受賞は、「書いてもいい」という手形をいただけた気がして、深く感謝しております。

▽堀川 理万子さん
1965年、東京都生まれ。
東京藝術大学美術学部デザイン科卒業、同大学院美術研究科修了。絵画の個展などを定期的に開催。「海のアトリエ」(偕成社)で、Bunkamuraドゥマゴ文学賞、講談社絵本賞、小学館児童出版文化賞を受賞。

問合せ:文化振興課
【電話】086-803-1054

◆物価高騰重点支援給付金のお知らせ
物価高騰の負担感が大きい低所得世帯への給付金です。給付対象と思われる世帯へ、2月14日(金)から順次書類を送付しています。詳細はHPをご確認いただくか、お問い合わせください。
▽手続き
・「支給のお知らせ」が届く世帯:原則手続き不要。
・「確認書」などが届く世帯:手続きが必要。オンラインまたは郵送で手続きしてください。
・対象と思われる世帯で書類が届かない場合は、お問い合わせください。

▽申請期限
5月31日(土)(消印有効)((2)こども加算の(ア)のみ7月31日(木)(消印有効))

(1)住民税非課税世帯への給付金
▽支給額
1世帯あたり3万円

▽対象
基準日(令和6年12月13日)に岡山市に住民登録があり、世帯全員の令和6年度住民税が非課税である世帯

▽対象外
・令和6年度住民税が課税されている者の扶養親族などのみからなる世帯
・住民税が課税となる所得があるのに未申告の者がいる世帯
・租税条約による住民税の免除を届け出ている者がいる世帯
・他自治体で既に本給付金と同様の給付金を受給した世帯の世帯主を含む世帯

(2)こども加算
▽支給額
児童1人あたり2万円

▽対象児童
(1)の対象世帯で、基準日(令和6年12月13日)時点で生計を同一にしている18歳以下(平成18年4月2日生まれ以降)の児童
※以下の児童がいる場合、別途申請が必要。
(ア)基準日の翌日から令和7年7月31日までに生まれた児童
(イ)生計を同一にしている別世帯の児童

▽対象外児童
・基準日時点で里親に委託している児童
・基準日時点で児童養護施設や乳児院などに措置入所している児童
・別世帯で加算対象となっている児童

問合せ:岡山市物価高騰給付金コールセンター
【電話】0120-372-300
(5月30日までの土・日曜、祝日を除く、8時30分~17時)

◆おかやまフォト日記(にっき) 市の出来事などをご紹介します。
▽御津佐伯(みつさえき)線のバイパスが開通
1月17日(金)(北区御津伊田)
北区御津地区と赤磐市を結ぶ、主要地方道御津佐伯線のバイパス整備が完了し、1月17日(金)に開通しました。道幅が狭く、大型車とのすれ違いが難しい区間がありましたが、バイパスの開通でスムーズな通行が可能になりました。

・市公式YouTubeで御津佐伯線バイパスの動画を公開中!
※QRコードは広報紙をご覧ください。

▽ブレイキン 菱川一心選手 岡山市人見絹枝スポーツ顕彰「特別スポーツ栄誉賞」を受賞
1月28日(火)(市役所)
昨年12月に中国で開催された世界選手権で優勝した菱川一心選手(19)の偉業をたたえ、岡山市人見絹枝スポーツ顕彰の特別スポーツ栄誉賞を授与しました。菱川選手は、「日本のブレイキンをもっと盛り上げていきたい」と話してくれました。

◆岡山市長大森雅夫の大盛コラム
~躍動するまちおかやまの「今」をお届けします~
▽第6回 葬られた歴史を救い出す その2
~宇喜多直家と妻・おふくの方、宇喜多秀家と妻・豪姫は、知略に優れ人間味にあふれていた~
私は市長に就任して以来、歴史を活用した地域の活性化を目指し、ふるさと岡山の歴史を研究してきました。前回は、古代吉備についてお話ししました。今回は、戦国宇喜多家のお話をしたいと思います。
宇喜多直家は、知略に優れ、裸一貫・ゼロからスタートして、一代で備前・美作2か国50万石を領有する大大名になりました。自ら荒地を耕し、食糧不足の折には部下とともに絶食するなど、部下思いの面もありました。また、山城が主流の時代に平地の岡山に城を築き、山陽道を付け替えて商人を呼び寄せ、城下町の礎を築くなど、先見の明を備えていたのです。
直家は、斎藤道三、松永久秀と並ぶ戦国三大梟雄(残忍で勇猛な人物)の1人といわれてきました。しかし、そのイメージは、江戸時代に上下関係を重んじる儒学的視点から、敗者である直家を悪役のように語り伝えたことで始まったものに過ぎないと考えています。直家が浦上氏を追放したのは、備前国の領土と領民を守るためであり、戦乱の世においては1つのやり方だったのではないでしょうか。
直家の妻・おふくの方は三国一の美人といわれており、直家とは、当時にはめずらしい恋愛結婚であったと言われています。また、直家の死後は事実上の「女城主」として宇喜多家を切り盛りしていたともいわれます。
直家の子・秀家は、大陸出兵で総大将として活躍しました。義にあつく、関ヶ原の戦いでは豊臣五大老の中で唯一、豊臣のために西軍の主力を率いて戦いました。
秀家の妻・豪姫は、豊臣秀吉の養女であり、秀家が関ヶ原の戦いで敗れて逃げる際、危険を顧みず豪姫と敵地の大阪で会ったという逸話があります。秀家と豪姫は、それほどまでに深い愛情で結ばれていたのです。
岡山市は、戦国宇喜多家の魅力を全国に向けて発信すべく、戦国宇喜多家の大河ドラマ実現を目指して活動しています。市民の皆さんには、大河ドラマ実現の応援をお願いするとともに、戦国時代の岡山に知略に優れ、人間味にあふれたすばらしい人々がいたということを、ぜひ誇りに思っていただきたいと思います。