くらし 市長コラム 希望の風(市長の部屋)

■花火が祝う 令和3年の成人式(前編)
皆さんこんにちは! 前田晋太郎です。
8月に行われた「第41回関門海峡花火大会」に、特別な企画があったことをご存じですか? それは、今から5年前に二十歳を迎えられた下関市民の皆さんに、お祝いの気持ちを込めた「成人式」を花火大会に盛り込んだ企画でした。
皆さんは覚えていらっしゃいますか?令和3年の新春に開催されるはずだった下関市の「成人式」が、新型コロナの影響で中止となったことを。
あの時、下関市の感染者は非常に多く、医療機関もひっ迫しており、さまざまな社会の状況を考えて開催を断念しました。当時を思い起こすと、私は今でも決断をした責任者として、申し訳なさで胸が苦しくなります。
人生で最も晴れやかに輝く、二十歳の皆さんの成人式。着付けなど「せっかく準備をしていたのに」と、中止を悲しんだ方もたくさんいらっしゃったと思います。あれから月日が流れ、ある日、1人の青年が私にこう話し掛けてきたのです。
「市長、私たちに、再会の喜びを分かち合える機会を作ってくれませんか? 改めて成人式を開いてほしいとは言えないけれど、中止となったあの時は、本当に悔しくて、悲しくて…。どんな形でもいいから、みんなが集まれる時間を取り戻したいです」
(11月号に続く…)