くらし 長門の人51~旅行者と地域がつながる場所を~

■SOIL Nagatoyumoto
エリアマネージャー
黒木(くろぎ)涼(りょう)さん

3月15日にオープンする「SOIL Nagatoyumoto」
「湯」「食」「自然」の育が楽しめる体験、地域とつながる宿泊施設を目指し準備している黒木さんにお話を伺いました。

◇事業を立ち上げることになったきっかけは?
長門湯本でまちづくりをしている関係者が、現在リニューアルしている建物の運営者を探されていた時に、声をかけていただきました。広島県尾道市瀬戸田で、我々の会社が運営する地域の人と旅行者が集う「街のリビングルーム」をコンセプトにした宿泊施設に共感していただき、そこからスタートしました。実際、長門湯本を訪れた際に、街並みやここで住む人たちに惹かれ、ぜひやらせてもらいたいと思い、3人のスタッフで準備を進めてきました。

◇長門市に住んでみていかがですか?
まず住むきっかけとなったのは、暮らしている人が楽しそうだったからなんです。定期的に長門湯本に来ていた際、地域の方が毎回歓迎会をしてくれるのですが、気負わずフラットな立場で、我々とお酒を楽しんでくれ、心地良い雰囲気を作ってくれたんですよ。ここで楽しく暮らしている人たちと話していくうちに、自分もここでの楽しさを語れるようになりたいと思い、引っ越すことを決めました。
昨年の5月から長門湯本に住み始めて、色々な場所を訪れたり、イベントなどに参加しました。湯本地区の南条踊りに参加した時、「お前たちはいいやつだな」と温かく受け入れてくれたことが嬉しくて、練習も全日程参加させてもらいました。

◇長門市の魅力は?
私は、海や山が好きなのですが、住んでいる湯本から車で少し走ると、すぐそこに海があるのはとても魅力的ですね。あと、観光雑誌には出ていないけど、この地域で自分の信念を持ってモノづくりをされている方が多いなと感じました。皆さん、気軽に行ける距離感で、そこに行くと、また別の人をつなげてくださるんです。前向きで世話好きな、そんな人達も長門市の大きな魅力のひとつだと思います。

◇これからの展望は?
瀬戸田は、地域の方と旅行者、スタッフがひとつのカウンターに並んで話している風景が当たり前にあるのですが、そんな近い距離で交流できる景色を長門湯本でも作りたいというのが一番大きいです。この宿泊施設は、まちに出るきっかけづくりとして、温泉は設けず、近くの恩湯などを利用してもらうようにしています。生活する人とつながり、そこにある日常に触れることで心と体を育むことができる場所にしたいと考えています。
そして、長門湯本をもっと知ってもらえるように、観光名所だけでなく、実際住んで分かった住む人の魅力なども伝えていきたいと思っています。