- 発行日 :
- 自治体名 : 山口県平生町
- 広報紙名 : 広報ひらお 令和7年(2025年)10月号 No.1362
平生町人権学習講座~つながる心とこころを大切に~
人権教育推進協議会
町では、基本理念「町民一人ひとりの人権が尊重された心豊かなまちひらお」の実現に向け、生涯学習の視点から人権教育を推進しています。その中核として、町内在住・在勤の皆様と共に学ぶ「平生町人権学習講座」を毎年実施しています。
第1回は、山口短期大学教授・加藤浩久氏を講師に、「人権教育の推進について~人権教育が見落としてきたもの~」をテーマに、人権の基本に立ち返るとともに、これまで十分に扱われてこなかった自然や人間以外の動物がもつ権利や視点にも目を向け、その尊重の重要性を学びました。参加者からは「環境問題が切迫する今、自然の権利を生活の中で意識したい」「憲法の本質を継続的に学び、人権理解を深めたい」との声が寄せられました。
第2回は、BAR田中ゲイ企画オーナーの田中愛生氏による「LGBTQ+基本講座~すべての人が暮らしやすい社会~」をテーマに、性の在り方はグラデーションで十人十色であることを学び、偏見を手放し、日常の言葉や行動を見直す継続的な学習姿勢の大切さを確認しました。「12人に1人が性的マイノリティという実態を知り、理解を広げ続けたい」「『普通』という価値観を更新しながら、人として向き合う社会を実現したい」といった感想がありました。
第3回は、ビデオフォーラム・ワークショップ形式で、厚生労働省教材「扉をひらく、未来をひらく~公正な採用選考~」を活用し、採用の場で配慮すべき三つの要点(本人に責任のない事項、本来自由であるべき事項、採用選考の方法)を学びました。グループ討議では「働きやすい職場づくりのために」をテーマに、日々のコミュニケーションを見直す行動目標を話し合いました。
参加者からは「面接で尋ねるべきでないことを理解し、言葉に責任を持ち続けたい」「何でも話し合える風通しのよい職場を育てていきたい」との実践的な声が上がりました。
本講座での学びを生活や地域活動、職場づくりに生かし、誰もが生涯にわたり人権感覚を磨き続けていくことで、”つながる心とこころ”を大切にする平生町を、共に築いていきましょう。