くらし CDO補佐官 鈴木邦和(くにかず)のDXのすゝめ(第28回)

最近、私の周囲でも20代後半や30代前半で大企業から「スタートアップ」に転職をする人たちが増えてきました。スタートアップとは、新しいビジネスモデルや市場を開拓して急成長を目指す、主に創業から5年以内の企業や組織を指します。今や年間で設立される日本のスタートアップ数は1,000社を超えるほどです。
スタートアップが増えている背景には、資金調達環境の改善や研究機関からのスピンアウト(部門の分離や独立)などが挙げられますが、実はDXも深く関係しています。スタートアップが特に活発なのは、AI・バイオテック・フィンテック・クリーンテックなど、いずれも新しい技術を活用して、今までにないサービスを提供している分野なのです。
DXというと業務効率化の側面で語られることが多いですが、新しい技術というのは産業のイノベーションや企業の新陳代謝を促す重要な役割もあります。そして、こうした技術が次々に生まれる環境では、若い世代や意欲のある人材にはチャンスになりますね。