くらし キンセンカ -静かな思い-
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- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県行橋市
- 広報紙名 : 広報ゆくはし 令和7年5月号
今年は、昭和でいうと昭和100年にあたります。昭和50年5月生まれの私は、今月でついに50歳。人生100年時代といわれる今、ようやく折り返し地点に立ちました。若い頃は、50歳の自身の姿を想像もしていませんでしたが、市役所に入庁して四半世紀という節目も迎えています。
特に思い出深いのは、入庁5年目に担当した「全日本花いっぱい大会」。この大会を支える運動の原点は、まだ戦争の影響が残り、人々の心にも余裕が持てない時代の中で、「社会を美しく・明るく・住みよくする」、そして「花を通じて人々の気持ちをより豊かに」との願いによるものです。
当時はまだ経験も浅く、手探りで進めた仕事でしたが、多くの方々の協力を得て、まちに花と笑顔が広がる様子を目の当たりにしました。その運動が20年の時を越え、今月号の特集に掲載されたことは、感慨深い思いです。そして今もなお、「花いっぱい」の取り組みが続いていることに、地域の皆さんの想いの強さを感じます。
私の人生の前半戦は、仕事や子育てが中心の日々でした。しかし、その中でも多くの出会いがあり、今の私の人生が形づくられています。視点も大きく変わり、広報紙の編集行程では、その行為だけではなく、取材の対象となる方の「これまで」の人生と、「これから」を書くよう心がけています。読者の皆さんが、より多くの方の想いに触れ、人生を豊かにする手助けができればという思いからです。
昭和100年という節目に立ち、自分の人生を振り返える良い機会になりました。これから、人生の後半戦を迎えます。優しくも凛としたキンセンカの花のように、自身の道をしっかりと歩みつつ、他者に寄り添い、共に進んでいけるような生き方を大切にしたいと思います。
それでは、今月のYUKUHASHI LIFE始まります。