- 発行日 :
- 自治体名 : 福岡県みやま市
- 広報紙名 : 広報みやま 2025年3月号
認知症の人やその家族、地域住民など誰もが集い、つながることができる認知症カフェ。今回は「カフェそふぃあ」に認知症希望大使の丹野智文さんを招いて、若年性認知症当事者の話を伺いました。
■認知症当事者から、失敗する権利を奪わないでください。
丹野智文さん
厚生労働省 認知症本人大使「希望大使」。
1974年、宮城県生まれ。ネッツトヨタ仙台でトップセールスマンとして活躍中の2013年(当時39歳)に若年性認知症と診断を受ける。現在、同社に所属しながら認知症当事者として啓蒙活動などを行っている。
私は、39歳の時に若年性アルツハイマー型認知症と診断されました。診断を受けて、私が選んだのは、認知症を悔やむのではなく「認知症とともに生きる」という道です。
◇認知症でも人生は作ることができる
アルツハイマー病になったけれど、会社の理解のもとで仕事を続けられていること、認知症の人やそのご家族と知り合えたこと、たくさんの人の優しさに触れ合えたこと、悪いことばかりではありません。講演活動をするようになったり、人生が大きく変わりました。認知症になっても、人生は新しく作ることができるんです。
◇お互いを尊重するパートナーとして
私が皆さんにお伝えしたいことは、認知症の当事者にとって周りの環境が一番大切だということです。
認知症の診断を受けると、自分はそんなに変わっていないのに、周りが腫物に触るような接し方に変わるんです。
認知症になったからといって、何もできなくなるわけではありません。周りの方が良かれと思って先回りしてしまうと、本人は本当になにもできなくなってしまいます。本人からできることを奪わないでください。もしできなくても怒らずに、次はできるかもしれないと信じてあげてください。認知症当事者から、失敗する権利を奪わないでください。
私たちは、お互いを尊重し、ともに生きるパートナーであり、対等なんです。
◇誰でもなりえるただの病気
認知症は決して恥ずかしい病気ではありません。皆さんも、誰でもなりえるただの病気です。病気によってできなくなることもありますが、できることもたくさんあります。ぜひみんなで支え合う社会を作りましょう。私も同じ認知症の仲間を支えていきたいと思っています。
なにか特別なことをする必要はありません。皆さんができる範囲で、私たちができないことをサポートしてもらいながら、何かを一緒にやってくれるパートナーになっていただければと思います。
会場に入り切れないほど多くの方に来場いただいた、丹野さんとのトークセッション。認知症について関心の高さがうかがえました。
次回のカフェそふぃあは、イベントの他に、専門職による相談会を予定しています。
日時:3月19日(水)10時30分~12時
場所:みやま市立図書館
◇参加者の声
・病院で働いており、退院支援時に認知症の方の方向性について悩むことが多くあります。本人よりもご家族の意向に耳を傾けることが多いです。もっと本人の意思に耳を傾けたいと思いました。
・「できることを奪わないでください。失敗にも怒らないでください。失敗する権利を奪わないでください」という言葉が印象的でした。
関連本紙23ページ
◆オレンジ教室
小学生向けの認知症サポーター養成講座として、オレンジ教室を行っています。幅広い世代の認知症への理解を推進し、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりのため、今年度は市内8か所の小中学校で開催しました。
大江小学校ではさらに「お年寄りの気持ちを考える授業」を実施。お年寄りに「どんなことなら自分たちもできるかな、自分だったらどんなことしてもらったら嬉しいかな」という視点で、自分たちにできることを考えました。
◇児童の意見
・何回も同じことを言われても優しく声をかけたいです。
・怒ってしまうと認知症は悪化してしまうとわかりました。
◆にこにこ脳活教室
市では、音楽に合わせてステップ台の昇降を行う「ステップ運動」と、歩くくらいのペースで走る「スロージョギング」を行う認知症予防教室を実施しています。例年秋頃に参加者を募集しています。教室は2か月間の開催ですが、自分たちで運動を継続する8団体の自主サークルが活動しています。
※認知症予防教室を修了した人は、自主サークルに参加できます。サークルに参加したい場合は、地域包括支援センターに連絡ください。
◆認知症について考える仲間を募集
市では、認知症の人を支える仕組みづくりとして新たな取り組みを開始します。認知症のある人が自分らしく、いきいきと活躍できるために、自分たちに何ができるのか一緒に考えてみませんか。
活動日時:3月5日(水)14時~
活動場所:MIYAMAX 会議室1
※参加者は随時募集しています。興味がある方は、地域包括支援センターに連絡ください。
問合せ:地域包括支援センター
【電話】64-1516
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