くらし [特集]考えよう。我が家のこれから、空き家のこれから。(1)

「近くに空き家があって困っている」という声を耳にすることはありませんか?空き家は全国的に社会問題となっていますが、長崎市も例外ではありません。少子高齢化や人口減少などに加え、斜面地が多いという地理的条件も少なからず影響しています。
空き家でも、所有者がきちんと維持・管理していれば問題ありませんが、手つかずのまま放置していると、あっという間に老朽化が進んでしまいます。特に、床が落ちていたり、外壁がはがれて内部が見えたりと、建物の危険性が高まって、その周囲に悪影響を与えている状態の空き家のことを「特定空家等」といいます。市内にある特定空家等は、年々増加の一途をたどっています。

■市内の特定空家等の推移

今回の特集では、我が家を危険な空き家にしないために今できることや、空き家となってしまった家への対応策などをご紹介します。

■所有者は建物を管理する責任があります
空き家を放置してしまうと…

(1)家の倒壊で他者にけがをさせる恐れ
所有者に損害賠償が請求される可能性があります。

(2)衛生環境が悪化
小動物のふん尿や不法投棄されたごみから悪臭が発生します。

(3)犯罪リスクの上昇
壊れた窓から不審者が侵入したり、放火の危険が生じたりします。

(4)まちの景観に悪影響
荒れた草木や朽ちた外観がまちの景観を損ねます。

(5)土地にかかる固定資産税の軽減措置から除外
特定空家等を放置すると軽減措置が解除される場合があります。

■我が家を危険な空き家にしないために
皆さんが住んでいる家も、いつかは空き家になってしまう可能性があります。たくさんの思い出が詰まっている我が家を将来どうするのか、事前に考えておくことが大切です。

◆まずは話を聞いてみたいかたへ
何をしたらいいの?と悩んでいるかた必見!講座で空き家への不安を解消しませんか?
市の空き家対策の制度や相続などについて知ることができます。

◆世代を超えて長く住み続けたいかたへ
◇木造戸建住宅の耐震化補助金
対象:昭和56年5月以前に建築された木造戸建て住宅
補助額:
・耐震診断 136,000円のうち113,000円(自己負担23,000円)
・耐震化改修工事(例:壁に筋交いを設ける、屋根の葺(ふ)き替え)、現地建て替え 上限100万円
・除却工事(指定地域のみ) 上限30万円

問合せ:建築指導課

◇住宅リフォーム支援補助金
対象:
(1)住宅性能向上リフォーム補助金…省エネ化・バリアフリー化・居住性向上工事
(2)ながさき住みよ家リフォーム補助金…(1)に該当しない改修工事
補助額:
(1)工事費の5分の1 ※上限10万円
(2)工事費の10分の1 ※上限5万円

問合せ:住宅政策室

◆誰かに家を引き継ぎたいかたへ
◇空き家・空き地情報バンク
市内の空き家を売りたい・貸したい人と、家を買いたい・借りたい移住希望者や市民のマッチングをサポートする制度です。次ページでは、実際に活用したかたの声を載せています。

対象:市内に空き家、空き地をお持ちのかた
登録方法:
(1)建築指導課へ連絡
(2)現地確認
(3)市ウェブサイトや建築指導課にある登録申請書を提出

問合せ:建築指導課

◇空き家の譲渡所得に対する税控除
相続により取得した空き家を3年以内に更地にして売却した場合などは、その譲渡所得の金額から最大で3,000万円の控除が受けられる制度もあります。詳しくは建築指導課へお尋ねを。

問合せ:
建築指導課【電話】829-1174
住宅政策室【電話】829-1189