くらし 《特集》平和を学ぶ

終戦から80年目の夏
悲しい出来事を知る世代から
戦争を知らない子どもたちへ
恒久平和を願い
今、語り継ごう

雲仙市内で起きた空襲や、市内各地に残る戦争遺構などについて学ぶ「ふるさと平和学習」が、6月6日〜7月7日、市内小学校16校でありました。
この学習は、自分たちが暮らすまちで起こった戦災や、戦争の歴史を学んでもらおうと、市教育委員会が令和3年度から取り組んでいます。
西郷小では、児童が、市内の戦災をまとめたテキストを使って学び、当時の様子を知る住民のインタビュー動画を視聴しました。児童は、同級生が目の前で亡くなったつらさや、行動を制限され、勉強したり遊んだりする自由な時間がなかった苦難など、戦争体験者の生の声に真剣に耳を傾けながら、戦争の恐ろしさを感じていました。
グループ学習では、講話の中から印象に残った新聞記事を一つ選び、テーマを決定。学んだことや感じたこと、平和のために今自分たちができることなどについて話し合い、発表しました。
児童は、平和で穏やかな現代の生活に改めて感謝しつつ、戦争の悲惨さを後世に語り継いでいくことや、平和への誓いを胸に刻みました。

■ふるさと平和パネル展
戦争遺品も特別展示
戦災の記録を学び、平和の大切さを感じてもらうため、ナガサキピースミュージアムの協力でふるさと平和パネル展を開催します。(長崎原爆展も同時開催)
また、期間中、貴重な体験を次世代に引き継ぎ、平和の大切さを広く伝えるため原爆に関する戦争体験記・手記を展示します。
日時:8月12日(火)~29日(金)
午前9時~午後10時
(※月曜を除く)
(※最終日は午後5時まで)
場所:ハマユリックスホール

問合せ:地域づくり推進課
【電話】0957-47-7805

■恒久平和を願い黙とうを
原爆死没者、戦没者の慰霊と恒久平和を祈念するため、次の時刻にサイレンを鳴らします。黙とうにご協力ください。
○8月6日(水)午前8時15分
広島市への原爆投下時刻
○8月9日(土)午前11時2分
長崎市への原爆投下時刻
○8月15日(金)正午
終戦の日

問合せ:地域づくり推進課
【電話】0957-47-7805

■戦争・被爆に関する体験を募集します
戦後80年が経過し、戦争、被爆の経験が年々風化しつつある中、その貴重な体験を次世代に引き継ぎ、平和の大切さを広く伝えるため、戦争・被爆体験記を募集します。
応募された体験記は、雲仙市の平和啓発のために使用します。
(原則、返却いたしません。)
対象者:戦争時に雲仙市内在住・在勤・在学だった人
募集内容:原爆による被爆体験、戦争体験など
詳細については、地域づくり推進課
【電話】0957-47-7805
または雲仙市ホームページをご覧ください。

■平和への祈り―西郷小6年生「平和学習を終えて」
○林田(はやしだ) 一翔(かずと)さん
[感想]
吾妻町であった空襲で、疎開していた姉が燃える家の中で倒れていたのを小6の妹が見た時は、すごく悲しかったと思う。
[戦争をなくすには]
友達を尊重して、人のことを思う心があればいいと思った。

○岩﨑(いわさき) 夢扉(ゆめと)さん
[感想]
千々石・航空殉難九勇士の墓について山本さんの動画を見て、軍旗を天皇陛下の分身として命より大事にしていたことが印象に残った。
[戦争をなくすためには]
戦争をしないために、一人ひとりが相手のことを思うことが大切だと思う。

○鵜殿(うどの) 夏帆(かほ)さん
[感想]
「愛野空襲」について学び、児童14人の命がなくなったことが悲しいなと思いました。大石さんの話をもっと発信していきたい。
[戦争をなくすには]
小さい子どもや戦争を知らない人や他の国の人にも戦争を伝えていきたい。

○稲田(いなだ) 大起(だいき)さん
[感想]
「震洋特攻」のお話を聞いて、まだ大人ではない中学生が基地を作ったり、小型ボートなどに乗って戦争に参加したりして、本当に怖いと思った。
[戦争をなくすには]
友達とけんかを減らして、きょうだいと仲良くしたい。