くらし 〈特集〉防災官に聞く! あなたと大切な人を守る備え(1)

■防災は常日頃からの備えが肝心
6月、もうすぐやって来る梅雨。これから本格的な出水期を迎えます。近年では、線状降水帯の発生による豪雨災害が相次いで起こっており、大雨は地盤を緩め、土砂災害などの二次災害を引き起こすことも。本市でも令和2年7月と翌年8月に豪雨に見舞われ、道路の冠水や河川の氾濫、地すべりなどの災害が発生しました。
あなたは、避難情報が発令されたとき「いざ避難!」と行動に移す準備はできていますか。あなたを守るための行動は、あなたの大切な人を守ることにもつながります。いま一度、防災を一緒に考えてみましょう。
今号では、今年4月1日付けで採用した防災官(地域防災マネージャー)の紹介と防災のポイントなど、備えておくべき物事についてお伝えします。

■防災官(地域防災マネージャー)とは
近年、各地で頻発する集中豪雨や土砂災害、地震などに対応するため内閣府により「地域防災マネージャー」制度が創設されました。防災の専門性を有する地域防災マネージャーとして証明を受けている幹部自衛官などを地方自治体の「防災監」や「危機管理監」などとして採用し、地域の防災能力の向上を目指します。もし、地域の集会や行事などで「出前授業をしてほしい」「住んでいる地域の防災について相談したい」などお考えの場合は、防災安全課までご相談ください。

▼皆さま、初めまして。尾下浩一(おしたこういち)です。
今年4月から防災安全課で「防災官」として勤務することになりました。地域防災マネージャー、防災士、救急救命士、准看護師などの資格を持ち、これまで陸上自衛官として培った知識や経験を生かして本市の防災、減災などに日々精進しますので、何卒よろしくお願いします。ちなみに趣味はマラソンです!

▽プロフィール
56歳、天草市出身。昭和62年陸上自衛隊に入隊、北海道、広島県、福岡県、宮崎県、熊本県の各部隊、方面総監部、師団司令部、陸上自衛隊幹部候補生学校、自衛隊病院など勤務。

■災害に備えるためのポイント
何を持って行く?何をどれくらい蓄える?どうやって避難する?3つご紹介します。

□非常用持ち出し袋の準備
非常時に持ち出すべきものをあらかじめリュックサックなどに詰めておき、いつでもすぐに持ち出せるようにしておきましょう。以下は一例です。
水、食品、衣類・下着、救急用品、防犯ブザー・笛、懐中電灯、ラジオ、紐なしの靴、ブランケット、ヘルメット・防災ずきん、貴重品
この他にも、持病の薬、ミルク、生理用品
・子どもがいる家庭
・高齢者がいる家庭
・女性
によって持ち出したいものの種類が増えます。それぞれの家庭に合わせて準備しておくと安心です。

■備蓄の方法
電気やガス、水道などのライフラインが止まった場合に備えて、普段から飲料水や保存の効く食料などを備蓄しておきましょう。
目安は最低でも1人当たり3日分です。家族の人数分用意しておきましょう。
(1)まずは、普段食べている食材を多めに買って、備える。
(2)普段の食事で消費する。
(3)食べたら買い足して、補充する。
備える⇒消費する⇒買い足す
これをローリングストックといいます