- 発行日 :
- 自治体名 : 熊本県水上村
- 広報紙名 : 広報みずかみ 令和7年8月号
■小川 恵議員
Q.未来へつなぐ公園づくりとは
A.地域の声をカタチに、共生のまちづくりを目指す
問)唯一、遊具のある公園「ほいほい広場」は、多くの子育て世代を中心に、地域住民の交流や、高齢者の健康づくりに利用されている。現在の清掃や公園管理はどのように実施されているか。
答)産業振興課長
公園内整備(トイレ清掃・剪定・草刈り等)はシルバー人材センターへ委託。その他、月1回遊具等の点検で職員が巡回している。
問)法令化された定期点検により指摘があった、ムササビ君とローラー滑り台の補修を予定されているが、それに伴う日程や、利用者への周知・安全対策についての考えは。
答)産業振興課長
年内完了を目標とし、補修期間が決定次第、現地での周知、回覧、HP等でお知らせする。また補修期間中は周辺の立ち入りを制限する。
問)「インクルーシブ」は誰もが共に生きる社会を目指す考え方であり、村内でもその実現に向けて、インクルーシブ遊具(※1)の導入を計画的に進める考えはあるか。
答)産業振興課長
多様な人々が楽しめるインクルーシブな遊具に関し、貴重な提案として今後、検討していく。
問)子育て世代を対象としたアンケートから、多くの子育て世代が「安全な遊び場の不足」や「子連れで楽しめる場所の必要性」を感じていることが明らかとなった。公園整備などの環境づくりを進めることは、子育て支援の充実や地域の活性化、さらには観光面においても地域の賑わい創出する可能性があると思うが、村長の見解は。
答)中嶽村長
住民要望を受け、小野台地に平成2年に始動した「カントリーパーク構想」は、稲荷神社周辺の鎮守の森や多自然型公園の要素を含むもの。30年を経て広葉樹の安全管理が課題となり、危険遊具の撤去や時代背景の変化に対応する知育遊具への更新、老朽トイレの再点検も検討されている。インクルーシブ遊具やSDGs対応の取り組みは、共生社会を目指す上で不可欠と考え、可能な限り取り組む。管理費の確保には補助金やPFI(※2)制度を視野に入れ、子育て支援を含む多角的な対応を今後検討していく。
※1 インクルーシブ遊具…身体に障がいがある子もない子も一緒になって遊ぶことができる遊具
※2 PFI…公共施設等の建設、維持管理、運営などを、民間の資金や経営能力、技術的能力を活用して行う手法
■杉野 貴文議員
Q.各地区の公民館を「涼みどころ」として開放する考えは
A.モニタリングを行いながら必要な助成を検討
問)昨年の夏は、例年にも増して猛暑に見舞われたが、今年の気象庁による向こう3か月間の長期予報においても、平均気温が高くなる見込みとなっている。今後、広域的に熱中症による救急搬送者数の増加により、医療の提供に支障が生じるような事態も危惧されるが、近年の上球磨消防署管内の状況は。
答)保健福祉課長
令和6年の熱中症による救急搬送は、56人で平成27年から令和5年までの9年間の平均である21人に対し、2.7倍の高い搬送率となり近年は増加傾向にある。(詳細は別表のとおり)
◇上球磨消防組合熱中症救急搬送状況
◇令和6年搬送総数56人の内訳
問)熱中症は、統計資料にあるように室内で過ごされている高齢者が罹患する可能性が高く、命の危険を伴う健康被害が深刻化している。エアコン等の使用を我慢されたり、短い稼働時間の設定が要因ではないかと思われる。そこで、暑さが本格化する7月から残暑厳しい10月頃までの必要な期間、各地区の公民館を「涼みどころ」として開放し、冷房設備使用による電気料金の上昇分を区に助成することにより、住民が気兼ねなく公民館を使用でき熱中症予防の一助となると考えるが。
答)保健福祉課長
身近にある地区の公民館は、距離的にも休憩先として利用しやすいと思うが、公民館の開放には鍵の管理など区においての対応が必要となる。区と協議し公民館を利用することの了解が得られたうえで運用することになった場合、区の負担も発生するので村で必要な助成を検討しなくてはならないと考えている。
問)まずは各地区の公民館を「涼みどころ」として開放、利用することについて住民への意向調査をはじめ、試験的なモニタリングを行うことや併せて助成金算定のための電気料金調査に取り組んではどうか。
答)保健福祉課長
村としても各区の公民館を熱中症対策として開放することは、利用者がいることが前提であるので7月の区長会の際に説明し意見を伺いたいと思う。併せて、電気料金等のモニタリングを行いながら、現在の補助制度のほかに必要な施策の検討材料にしたい。まずは、現状の把握が必要だと思っている。