- 発行日 :
- 自治体名 : 大分県九重町
- 広報紙名 : 広報ここのえ 令和7年6月号
『認知症の話』
認知症とは、病気ではなく「認知機能(五感を通じた情報の受け取り、その情報の解釈、記憶への保存、そして保存した情報を再利用する機能)の低下により生活をする上で問題が生じ、暮らしづらくなっている状態」のことをいいます。
現在、世界では3秒に1人が新たに認知症を発症しているといわれるほど身近なものになってきました。そして、日本は世界のフロントランナーと呼ばれるほど認知症施策に早くから取り組んだ国でもあります。2000年の介護保険法では、認知症の人に特化したサービスが含まれ、2004年に世界に先駆けて「痴呆」という差別的意味を含む呼称を、より医学的な症状の表現に近い「認知症」に改めました。認知症の各国の名称については「気が狂っている」「知性を失っている」「愚かな人」という意味を含む差別的な言葉が使われており、各国で差別を含まない用語への変更が必要だという動きはあるものの、いまだに実現していないというのが現状です。
早くから認知症施策に取り組んでいる日本でも、軽度の方への支援不足や介護離職、介護疲れによる高齢者虐待など、課題も多くあります。「認知症の人が安心できる社会」つまりは「すべての人にとって安心な社会」をめざしてみなさんも身近なところから、意識づくりや支援をお願いします。九重町には認知症の症状に応じた相談窓口や利用できるサービスをまとめた「認知症ケアパス」という冊子がありますので、ぜひご覧ください。また、広報ここのえ7月号に「自宅でできる脳の健康度チェック」について記載しますので、興味がありましたら、お申込みください。
また、今年度九重町では近隣の認知症サポーターがチームを組み、認知症の人や家族に対する生活面の早期からの支援等を行う「チームオレンジ」の発足を目指しています。認知症サポーターの方は、ぜひお力をお貸しください。
(地域共生支援課)