- 発行日 :
- 自治体名 : 宮崎県西都市
- 広報紙名 : 広報さいと 2025年10月号
■糖尿病ってどんな病気?
糖尿病は、膵臓(すいぞう)から出るホルモンのインスリンの働きが悪くなったり、量が減ったりすることで、血液中のブドウ糖(血糖)が異常に増える病気です。
糖尿病となり、高血糖状態が慢性的に続くと、血管が傷つけられ、3大合併症として、糖尿病性神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病性腎症が起こり、壊疽や失明、透析につながることもあります。糖尿病には、膵臓のインスリンを出す細胞が壊される1型糖尿病と、インスリン分泌の量や効き具合が低下する2型糖尿病があります。日本人に多いのは、2型糖尿病です。2型糖尿病は、主に、遺伝的な影響に加えて、食べ過ぎ、飲み過ぎ、肥満、運動不足、ストレスなどの生活習慣が深く関係しています。
■20歳以上の約6人に1人が糖尿病か糖尿病予備群
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、20歳以上で糖尿病が強く疑われる人は約1500万人、糖尿病の可能性が否定できない糖尿病予備群は約1300万人いると推計されています。(令和元年)
■本市の国保特定健診受診者の血糖値の状況(受診者2024人)〔令和5年度〕
健診受診者のHbA1c値を見てみると、受診勧奨値であったが糖尿病の治療をされていない方が82人いました。健診を受けることで高血糖の状態に気付くことができた方々です。なお、HbA1c7.0以上であった方々には、市の保健師・管理栄養士が医療機関への受診を勧めています。
※HbA1c…血糖を調べる検査値です。過去1~2か月の平均的な血糖の状態がわかります。
■間食や甘い飲み物を取り過ぎていませんか?
西都市は宮崎県や全国と比較して血糖値が高い状況です。
■糖尿病リスクチェックリスト
・血糖が高いと言われたことがある
・肥満気味である(BMI値が25以上)
・外食が多い
・野菜をあまり食べない
・あまり運動しない
・車に乗る機会が多い
・40歳以上である
・妊娠時に血糖値が高くなったことがある
・糖尿病の親、兄弟、姉妹がいる
当てはまる項目が多いほど注意が必要です。
■血糖を良い状態に管理するために
◆Point1 生活習慣を見直しましょう!
(1)肥満を解消しましょう体重の3~5%の減量でも、血糖値の改善が期待できます。
・体重測定を習慣化する
・肥満(BMI25以上)の人は減量する
(2)食生活を見直しましょう
1日3食きちんと食べ、腹八分目を心がけましょう。
・ゆっくりよく噛んで食べる
・糖質を多く含む食品を取り過ぎない
・間食で甘いものや糖分の多い清涼飲料水やスポーツドリンク、エナジードリンクなどを取り過ぎない
・食物繊維の多いキノコや海藻などの食品を取る
・適塩(適正な塩分の摂取)を心がける
・アルコールはほどほどに
(3)運動を日常生活に取り入れましょう
運動は血糖値を下げる効果があり、継続すると血糖値が上がりにくくなります。
・歩ける距離は意識的に歩く
・食後1時間以内に軽い運動をする
・自分にあった運動を継続する
(4)歯磨きなどの口腔ケアを欠かさずに
歯周病は糖尿病を悪化させ、糖尿病は歯周病を悪化させ、悪循環になることがあります。
・食後と寝る前に歯磨きをする
・半年から1年に一度は、定期的に歯科検診を受ける
(5)ストレスをためず解消しましょう
ストレスは、インスリンの働きを悪くします。
・自分にあったストレス発散をする
・ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
・夜更かしせずぐっすり眠る
(6)禁煙をしましょう
喫煙は血管を傷つける最大のリスクです。リスクを減らすためにも禁煙に心がけましょう。
◇食事のヒント
主菜や副菜から食べると、食後の血糖値上昇が緩やかになります。主食・主菜・副菜のそろったバランスの良い食事を基本とし、食べる順番を工夫してみませんか?
◆Point2 年に1回は必ず特定健診を受けましょう! ~通院中の方も対象です~
40歳以上の本市の国民健康保険加入者を対象に特定健診を実施しています。集団健診は保健センターと各地区館にて、個別健診は指定医療機関で2月末まで実施しています。詳しくは、5月下旬に郵送しました受診券に同封の案内文書をご確認ください。※健診受診には受診券が必要となります。紛失された方は健康ほけん課国保係までご連絡ください。
◇保健指導を利用しましょう
健診を受けて、ご自身の体の状態をチェックしたら、保健指導を利用しましょう。
保健師・管理栄養士が健診結果を分かりやすく説明し、体の状態を知っていただいた上で、これからの健康づくりについて一緒に考えていきます。
◆Point3 早く医療機関を受診して治療を行い合併症を防ぎましょう!
空腹時血糖126以上またはHbA1c6.5以上の方は、医療機関の受診が必要です。合併症を起こす前に医療機関を受診し、食事療法、運動療法、薬物療法などの指示を受けましょう。
◆Point4 治療中の方は、必ず治療を継続しましょう!
「血糖値が下がったから」「自覚症状がないから」といって、治療を勝手に中断するのは危険です。糖尿病は、自覚症状がなくても、放置していると病状はどんどん悪化していきます。治療を継続して血糖をコントロールしていくことが合併症を防ぐポイントになります。
問合せ:健康ほけん課 国保係
【電話】43-0378