くらし [町の話題] 令和7年度 美郷町施政方針(4)

13.消防・救急体制の充実
非常備消防自治体の本町では、消防団が唯一の消防機関であり、地域防災の要であります。「地域密着性」「要員動員力」「即時対応力」の特性を活かしながら、消防施設の充実や団員の確保、活動環境の整備など、消防力の維持向上に取り組んでまいります。
救急業務につきましては、救急や搬送に関する業務の一部を民間に委託し、救急救命士による現場での傷病者観察や処置、病院へ搬送するまでに傷病者の状態や状況を病院側へ的確に伝えるなど、病院側の受け入れ態勢の充実を図り、救命率の向上に努めています。更に、ドクターカーやドクターヘリ、防災ヘリの要請を行い、いち早い医療介入等に繋げています。本年度も、関係機関との連携を強化するなど、業務の充実に努めてまいります。

14.治山・砂防・河川対策の充実
治山・砂防・河川対策につきましては、激甚化する自然災害から安全で安心して暮らせる地域を目指し町民の生命・財産を守るため、災害の発生を予防し被害の拡大を防止することを目的として、治山・砂防施設の整備や、継続して河床堆積土砂の除去対策事業促進について、国や県へ積極的な要望活動を行うとともに、土捨て場の確保にも努めてまいります。

15.防犯対策の充実
警察や駐在所連絡協議会、日向地区防犯協会と連携し、町民の防犯意識の高揚に努めてまいります。また、防犯灯のLED化の推進や既存設備の維持補修等を行い、犯罪防止に努めてまいります。併せて、犯罪被害者等が必要とする支援を推進するとともに、町民が安心して暮らすことができる社会を目指します。

16.交通安全対策の充実
警察、交通安全対策協議会、交通安全協会及び交通指導員会等の関係機関団体と連携を図りながら、町民一人ひとりに交通安全思想の普及に努めます。併せて、高齢者の交通事故を防止するための「みさと安全運転」を推進するとともに、交通安全施設や通学路の点検・改善を行ってまいります。

17.教育の振興
本町の教育全般におきましては、教育基本法の理念及び宮崎県教育基本方針を踏まえ、人間尊重の精神を基本とし、一人ひとりが豊かな人間性を培い、変動する社会に創意工夫と生きがいを持って対応できるよう「たくましい体」「豊かな心」「すぐれた知性」を備え、郷土の形成者として、心身ともに調和のとれた人間形成を目指し教育の振興を図ってまいります。
生涯学習の推進につきましては、町立図書館を核として町民が主体的に学ぶことができる環境の整備を推進します。また、地域課題の解決に関する講座を設け、創造力や論理的思考力、チームワーク(Society5.0で活躍する力)を備えた人材の育成を図り、各社会教育関係団体や各種ボランティア団体の活動支援とネットワークの構築に努めてまいります。
特に、地域コミュニティの充実に関しましては、地域の防災拠点となる自治公民館施設の整備促進と自治公民館活動の活性化を図り、青年団などの地域活動組織の支援体制の強化に努めてまいります。
あわせて、地域人材の幅広い参画を得て、地域と学校が相互にパートナーとして連携・協働して行う「コミュニティ・スクール事業(学校運営協議会)」の推進と「地域学校協働活動事業」を拡充し、地域と学校の連携強化を促進いたします。
また、地域の貴重な伝統文化につきましては、地域コミュニティや文化の振興を図る上で貴重な資源であることから、その保存、継承、活用を図ってまいります。その手立てとして、新たな認定団体の発掘と後継者や指導者の育成を積極的に支援するとともに「郷土芸能保存事業」を拡充し、地域の貴重な伝統文化・芸能の映像記録と保存を行ってまいります。
学校教育の充実につきましては、本町の教育目標である「ふるさとを愛する心と豊かな国際感覚を育み、確かな学力を身に付け、自分に自信と誇りが持てる、心豊かな人材を育成する」の実現へ向け、本町の教育資源を生かした「美郷ならではの幼小中一貫教育(11年間の切れ目のない連続した学び)」を推進します。特に、子どもの資質・能力を身に付けるため、幼児期からの遊びを通した総合的な学びと、幼児期の教育・保育と義務教育学校前期課程とが円滑に接続されるよう体制の整備に努めてまいります。
また、児童生徒が安心して過ごせる環境整備としましては、スクールカウンセラーによる、いじめや不登校等の諸課題の未然防止とその解決を図るとともに、学校だけでは解決困難な事案への迅速な対応を行うなど、一人ひとりの悩みに寄り添える相談体制を強化してまいります。

18.国内外交流の推進
沖縄県豊見城市との姉妹都市交流事業につきましては、子ども会育成連絡協議会などを介しての人事交流と産業・経済・行政の多様な交流により、友好の絆は確実により固く結ばれているところです。今後も平和の礎として継続し、さらには史実の保存と継承に努め、事業のさらなる充実を図ってまいります。
国際交流事業につきましては、昨年姉妹校締結30周年を迎えた林川(イムチョン)中学校との交流におきまして、これまでの絆を生かし、より積極的に交流に努めグローバルな人材の育成を図ってまいります。また、扶餘邑(プヨユウ)との姉妹都市交流におきましては、町民レベルでの交流や、韓国からの国際交流員による韓国語講座、幼児・児童・生徒への国際理解教育、異文化紹介などの事業をさらに充実・発展させてまいります。

19.住民参加の促進
(1)広報広聴の充実
地域の特性を活かした住み良い地域社会の形成には、町民の声を施策に反映させることが重要です。町民の町政に対する意見や提案を広く収集し、町民の声を町政に活かせるよう努めてまいります。また、あらゆる媒体を活用し、町民が様々な情報を得られるよう努めてまいります。

(2)町民との協働の推進
令和2年度から各地区ごとに住民が主体となって取り組みを定め実践する「美郷町地区別定住戦略事業」(通称:ちくせん)を実施しています。各地区が主体となって計画された事業ですので、その計画に沿った取組みをきめ細かに支援してまいります。
また、昨年度は住民の皆さんの声を施策に反映するため、住民ヒアリングや住民参加型ワークショップを開き、その場での意見を令和7年度から5ヶ年を計画期間とする第3期美郷町まち・ひと・しごと創生総合戦略に反映し策定を進めてきました。
これからも住み続けたくなる魅力的なまちづくりを進めていくために、本戦略で定めたビジョンと5つの方向性に基づき、町民・地域団体・事業者と行政が、それぞれの立場で積極的に参画しながら、具体的な事業に取り組んでまいります。

(3)男女共同参画社会づくりの推進
男女がお互いに人権を尊重し合い、自らの意思と責任により社会のあらゆる分野に対等に参画し、誰もがいきいきと生きられる男女共同参社会の実現に向けて取り組むとともに、あらゆる分野における女性活躍の支援を更に発展させるため、第2期美郷町男女共同参画計画に基づく活動を推進してまいります。