- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道新十津川町
- 広報紙名 : 広報しんとつかわ 令和7年7月号
令和6年の食中毒発生状況によると、最も多いのは寄生虫のアニサキスによる食中毒です。日本では、刺身や寿司など魚介類を生で食べる習慣があるため、多く発生しています。アニサキスによる食中毒の特徴と対策を知って予防しましょう。
■アニサキスとは
寄生虫の一種で、食中毒の原因になるのは、その幼虫です。アニサキス幼虫は、長さ2~3cm、幅は0.5~1mmくらいで、白色の少し太い糸のように見えます。
幼虫は、サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、ヒラメ、マグロ、イカなどの魚介類に寄生します。季節を問わず通年で食中毒が発生しています。
■食中毒が起こる原因
アニサキス幼虫が寄生している生鮮魚介類を生で、あるいは加熱や冷凍が不十分な状態で食べることで起こります。
■主な症状と部位別症状
アニサキス幼虫が、胃壁や腸壁などに入り込み、1時間から数日で症状が出現します。
・胃アニサキス症
食後12時間以内に、みぞおちの激しい痛み、吐き気、嘔吐などが出現します。
・腸アニサキス症
食後10数時間以降に、激しい下腹部痛、腹膜炎症状などが出現します。
※発生の多くは、胃アニサキス症です。
■予防方法
○「鮮度」に気を付ける
・生鮮魚介類の鮮度が落ちると、アニサキス幼虫は内臓から筋肉(身)に移動します。新鮮なものを選び、内臓を速やかに取り除きましょう。
・魚介類の内臓は、生で食べないようにしましょう。
○「目視」で確認する
・アニサキス幼虫は、目視で確認することが可能です。調理中に発見したら、除去しましょう。
・購入した刺身なども、目視で確認しましょう。
○「加熱・冷凍」する
・アニサキス幼虫は60度の加熱で1分、70度以上では瞬時に死滅します。
・冷凍にも弱く、マイナス20度で24時間以上冷凍することで死滅します。家庭用冷凍庫はマイナス18度の場合が多いので、48時間以上冷凍しましょう。
※一般的な料理で使う酢、塩、しょうゆ、わさびを付けても、死滅しません。
腹部の激痛などが続き、食中毒が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
担当:保健福祉課