くらし 防災特集 9月1日は防災の日~もしもの備えに~

災害はいつ起こるか分かりません…

毎年9月1日の「防災の日」は、1923年9月1日に発生した関東大震災をきっかけに制定されました。10万人を超える方が犠牲となった巨大地震は、人々に大きな教訓を残しました。
今年の9月1日、妹背牛小学校では「一日防災学校」が開かれ、児童が災害の備えについて学びました。
妹背牛町は自然災害が少ない町ですが、近年の異常気象の影響などで大きな災害がいつ起こるか分かりません。防災への学びを深める児童の取り組みを参考に、各家庭でも備蓄品や避難経路の確認など自然災害に備える契機にしてみてはいかがでしょう。

■避難訓練
9月1日午前10時15分ごろ、妹背牛小学校内に突然、地震の発生を知らせる校内放送が流れました。休み時間に卓球で遊んでいた児童はラケットをその場に置き、卓球台の下に身を隠しました。
立ち上がった児童は両手で頭を隠し、窓際を避けながら、速やかにグラウンドへ。教職員が全校児童の到着を確認し、避難訓練を終えました。
訓練後は、校長先生や消防職員が「必ず大人がいるわけではありません」「自分の身は自分で守りましょう」と呼びかけました。
児童の代表は「地震が多い国なので、緊張感を持って訓練に臨めました」と振り返りました。

■防災用簡易トイレ
簡易トイレなどを保管してある災害時備蓄庫(町役場裏)には、約100人が72時間生活できる分の水や食料を備えています。

避難訓練の後、校舎1階のプレイルームに集まった3~6年生は、町の防災担当職員から災害時に使用する簡易トイレの使い方を学びました。
簡易トイレは縦40センチ、横30センチ、奥行き30センチのプラスチック製で、大人が座っても壊れない強度を持ちます。
児童は便座に敷いた袋にペットボトルの水と凝固剤を入れ、ゼリー状になった固形物を処理する流れを確認しました。凝固剤には、排泄物の臭いの発生を防ぐ効果もあります。

■防災講話
この日は学年ごとに異なる防災学習が行われました。
体育館に移動した5、6年生は、札幌管区気象台の職員による防災講話に耳を傾け、雨の降り方や地震の揺れについて学びました。
気象台の職員は、妹背牛町で過去に発生した大きな地震について7年前の胆振東部地震を挙げ、「もし学校にいる時に揺れを感じたら、先生の言うことをよく聞いて、机の下などに隠れて身を守りましょう」などと説明しました。

■非常食の試食・防災かるた
3、4年生のグループは、避難時でも簡単に食べられるアルファ米を使った非常食を試食。自分たちで袋にお湯を入れて数分待った後、「ピラフ」や「カレー」の味を確かめました。
また、1、2年生はそれぞれの教室で「防災かるた」を楽しみ、遊びながら災害時に必要な知識を身に付けました。
「寝る前に明日着る服用意して」「知っておこう家の周りの危ないところ」など、読み札の句が読み上げられると、子どもたちは、力いっぱいに取り札を叩いたり、友だちと楽しみながら防災意識を高めていました。

■消防訓練
妹背牛消防団は、毎月の出動訓練を「防災の日」の9月1日に実施しました。町内での火災発生を想定した訓練では、消防庁舎2階に待機していた団員たちが素早く防火衣に着替え、消防車両に乗り込みました。
車両3台が現場に向けて出動。視界の悪い夜間帯の訓練で、団員同士が無線を使って指示を出したり、情報を共有する訓練も兼ねて行われました。

■クイズ
小学生に出題された札幌管区気象台からのクイズをいくつかご紹介します。答えと解説は次(本紙の6ページ中段)にありますので、読者の皆さんも一緒に考えてみてください。

Q1.降水確率って何?
ある決まった時間に、
A ある地域の●%の広さで降る可能性
B 大雨が降る可能性
C 1ミリ以上の雨が降る可能性

Q2.「震度」って何?
A 地震の大きさ
B 地面の揺れの大きさ
C 地面の固さ

Q3.1番大きな震度は?
A 震度5強
B 震度7
C 震度10

▽クイズの答えと解説
Q1答え C 1ミリ以上の雨が降る可能性
降水確率30%の場合は、予報を100回発表したとき、そのうち30回で1ミリ以上の雨が降る可能性のことです。

Q2答え B 地面の揺れの大きさ
Q3答え B 震度7
震度は0,1,2,3,4,5弱、5強、6弱、6強、7の10段階あります。胆振東部地震の発生時、妹背牛町で観測された震度4は、ほとんどの人が驚き、電灯などが大きく揺れる地震になります。

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