- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道新得町
- 広報紙名 : 広報しんとく(令和7年11月号)
◆医療・救急・福祉に関すること
Q.新得町は町立の医療機関を持っていませんが、他の町村を見ると、鹿追町は毎年約2億円、本別町は3億から4億円の財政負担をしており、町立病院を運営する自治体は大きな負担を強いられています。これまで新得町では開業医の方々が継続的に診療を行ってくださり、町が直接資金を負担する必要はありませんでした。しかし、今後は病院経営の支援について町が関わっていかないと、非常に厳しい状況になると感じています。
A.町立病院の場合は、国からの財政的な支援がありますが、民間の医療機関に対して町が財政支援を行う場合には、国からの支援は一切ありません。そのため、たとえば閉鎖された新得クリニックを再開し、赤字補填を町が行うといった対応をする場合、支援を受ける医療機関とそうではない医療機関との間に、不公平感が生じる可能性があります。
このような状況を踏まえ、公平性の観点からも、今後どのように対応していくかを慎重に検討する必要があります。
Q.新得クリニックの閉鎖により医療機関が1つになってしまったことは、町民にとって非常に残念なことです。
A.新得クリニックにおいては、平成27年4月より本町の医療体制を支えていただき、検診やリハビリ、また、予防医療の取り組みを通じ、地域医療の推進に協力を頂きました。新得クリニックの閉院については、町民の皆様においては、身近な医療の一つがなくなることは不安であり残念なことと感じております。
町では、春より今後の町内での医療体制につきまして、身近な医療の提供や、早期発見・早期治療に繋がる検診体制は必要との思いで、旧新得クリニックの土地及び施設の取得に向けて関係機関との協議を進めており、近く、取得をする見込みとなっております。併せて、先進医療機器も含めた医療機器においても、活用の方策がないか検討を進めております。
一方、医療も経営であり、医療体制の充実においては、まずは医師を見つけることや、経営が成り立たず一端閉院した施設の再開には町からの継続した支援も必要であり、今後の町内医療体制については外部の意見も交え検討している状況です。
特に支援の在り方については、他の医療機関とのバランスや、人口推移も加味した中で、計画を立てていく事が重要と考えております。
現時点では、いつ時点でとは明言できませんが、町民の皆様の安全で安心した生活のため方向性を示していきたいと思います。
Q.町長公約の中の重点を教えてください。
A.公約の一つに「健幸まちづくり」を掲げています。町民が元気に長生きできるよう、食育の推進や、生活が町内で完結するまちづくりに、この4年間で取り組みたいと考えています。現在は総合計画の策定を進めており、各課へのヒアリングを実施しています。多額の予算を要する事業もあるため、どの分野にどれだけ配分するか整理する必要があると考えています。
Q.現在、有事の際の救急搬送について、多くの町民は必ず芽室病院に運ばれると認識していますが、清水の日赤病院など、搬送先の病院は選択できないのでしょうか。
A.救急隊による搬送先医療機関の選定は以下のとおり行います。
(1)現場に到着した救急隊員(必ず救急救命士が1名以上乗車します)が、傷病者の訴えや、これまでかかった病気、飲んでいる薬、かかりつけの病院等を問診すると同時に、呼吸、脈拍、意識状態、体温、血圧、血中の酸素量、心電図、血糖等を観察し、重症度及び緊急度を判断します。
(2)救急隊員の判断結果に基づき搬送先医療機関を選定し、現場から直接医師もしくは看護師に電話連絡し受け入れ要請を行います。この時、スムーズに受け入れ先が決まる場合もありますが、別の患者に対応中であったり、ベッド満床、専門外、処置困難等により受け入れを断られることもあり、その場合は、別の医療機関に再度受け入れ要請を行います。
(3)搬送先医療機関が決定したら、車内で観察・処置を継続しながら、受け入れ医療機関に救急搬送を行います。
よって、公立芽室病院は救急搬送先医療機関としての選択枝の一つであり、必ず公立芽室病院に搬送するわけではありません。
[ちなみに…]
夜間休日救急の窓口・相談先の医療機関は「公立芽室病院」です。
夜間や休日(土・日・祝日)に急病となった場合は下記までご連絡願います。
公立芽室病院【電話】0155-62-2811
住所:芽室町東4条3丁目5番地
◆子ども・子育て・教育に関すること
Q.認定こども園が、来年4月に新得保育所を改修して開設されると伺っています。新得町のこどもの教育環境が充実しているのであれば、子育て世代が移住してくるきっかけにもなりますし、リモートワークを活用して夏休みや冬休みに一時的に滞在するような関係人口の創出にもつながると考えます。子どもの教育を基盤に、「新得のファン」を増やしていけると良いのではないでしょうか。
A.現在、幼稚園児の人数が少なく、集団での活動が難しくなっていることから、認定こども園へ移行する結論に至りました。今後は保護者の皆さまと一緒に、どのような子育てを進めていくか、その方向性をしっかりと定めていきたいと考えています。また、関係人口の増加も重要な課題であるため、子育て支援にも力を入れて取り組んでいきたいと思います。このような状況を踏まえ、公平性の観点からも、今後どのように対応していくかを慎重に検討する必要があります。
