くらし 認知症の人が安心して暮らせるまちを目指しましょう

2040年には65歳以上の認知症の人が、推計で584万人に達するとされています。これは、高齢者の約15%(7人に1人)に当たる数字です。
本町も、高齢化の進行に伴い、認知症の人が増加すると予想されます。基本的な知識や接し方を身に付け、認知症の人やその家族が安心して暮らせるまちを目指しましょう。
◆認知症とは
脳の神経細胞が減少・破壊されることで記憶力や判断力が低下し、日常生活に支障を来します。初期症状の段階では、本人も異変に気づき不安を感じますが、それを認めたくない気持ちもあります。そのため、周囲から指摘されたり怒られたりすると過剰に反応します。接し方を間違えると症状が悪化してしまう可能性があります。

◆認知症の人との接し方
(1)受け入れる姿勢
認知症になると、自分の感情をうまく言葉で表現できなくなることがあります。まずは見守り、目線を合わせて優しい口調で話しかけ、相手の言葉に耳を傾け、ゆったりと対応しましょう。
(2)安心する声かけ
背後から声をかけず、正面から一対一で、穏やかにはっきりとした口調で話しかけましょう。

◆具体的な対応例
(1)同じ話を繰り返す
認知症の方は会話を忘れてしまうため同じ話を繰り返すことがあります。指摘せずに、相槌を打つなど丁寧な対応を心がけましょう。「さっきも聞いた」などの傷つく発言は避けましょう。
(2)食べたことを忘れる
記憶力の低下により食べたことを忘れ、満腹感を感じない方もいます。「準備するので少し待ってもらえますか」など納得してもらえるように優しく伝えましょう。それでも食べたがる場合は、少量の食事を与えるのも一つの方法です。(過剰摂取や栄養の偏りに注意しましょう)
(3)被害妄想
物を置き忘れたり、しまい忘れたりすると、周囲の人に盗られたと思い込むことがあります。これは、生活に対する不安や焦り、置き忘れした事実を認めたくないなどの感情から生じます。否定すると妄想が強くなる場合があるため「一緒に探しましょう」と優しく声をかけ、できるだけ自分で見つけられるように誘導しましょう。もし興奮している場合は、別の話題に変えるのも一つの方法です。

この他にも認知症にはさまざまな症状があり、それぞれの症状に合わせた丁寧な対応が必要です。
地域包括支援センターでは相談窓口を開設していますので、お気軽にご相談ください。

自宅で生活している40歳以上の方で、以下のいずれかに該当する場合は認知症初期集中支援チームが対応しますので、相談窓口へご連絡ください。
・認知症または認知症が疑われる人、治療を中断している人
・適切な医療サービスや介護サービスを受けていない人
・医療サービスや介護サービスを利用しているが、症状が悪化し対応に悩んでいる人

相談窓口・問合せ:地域包括支援センター
【電話】82-1588