くらし 標高生による防災講座 特別編

執筆者:島田 乃愛(しまだ のあ)さん
(標津高等学校2年)

私は1年生の時に行った防災研修で、東日本大震災について深く学びました。
特に印象に残っている場所は宮城県石巻市の大川小学校です。大川小学校では大震災後の津波により、多くの児童や教員が亡くなってしまいました。大津津波警報が発表され、町が避難を呼びかけている中、大川小学校の児童と教員は約50分間校庭にとどまり続けていたそうです。大川小学校まで津波が来ることはないと想定されており、二次避難場所については考えられていませんでした。教員はその場で議論を行い、結果的に高い裏山ではなく約200m先の高さ6〜7mの高台に向かいましたが、避難している途中で津波にのまれてしまいました。
実際に大川小学校を見に行くと、津波の被害にあった様子がそのまま残されていて、とても悲しい気持ちになりました。今回の防災研修で大切だと感じた言葉は、「想定にとらわれてはいけない」「備える」です。自然災害は予測不能なものなので、絶対安全な場所など存在しません。想定されているだけで、それを信じきって行動することは自然災害時の対応として相応しくないです。
最後に、語り部さんの言葉にもありましたが、学校では年に数回、さまざまな災害に備えて避難訓練を実施し、避難場所を明確にしておくことが大切だと思います。また、私たちも防災研修で学んだことを地域の人たちにも伝えて、防災意識を高めていきたいです。

問合せ:住民生活課危機管理室
【電話】85-7243