- 発行日 :
- 自治体名 : 青森県青森市
- 広報紙名 : 広報あおもり 令和7年7月号
■「ヘッドホン・イヤホン難聴」
寄稿:白崎 隆さん(たかしクリニック耳鼻咽喉科 院長)
近年、ヘッドホンやイヤホンの大音量での使用によって聞こえにくくなる、ヘッドホン・イヤホン難聴が大きな問題となっています。
私たちが音を感じる時には、内耳の中の「有毛細胞」の先端にある「聴毛」が音の振動を受け取り、それを電気信号に変えて脳に伝達するのですが、この聴毛が大きな音に長時間さらされるとダメージを受けます。その結果、音の振動を受け取りにくくなり、両耳の聞こえの低下や耳鳴りなどの症状があらわれることがあります。
一度傷ついた聴毛や有毛細胞は再生しないため、失われた聴力を回復させることはほぼ不可能です。
散歩をしていると、若い人たちがイヤホンを耳に入れているのをよく見かけます。スマートフォンなどで気軽に音楽を楽しんでいるのでしょうか。音楽を楽しむのはとても良いことなのですが、耳を大音量にさらさないよう音量には注意してください。騒がしい場所でイヤホンを使用する場合には、「ノイズキャンセリング」という機能がついていれば周りの音を抑えてくれますので、より小さな音量で聞くことが出来ます。そして音を聴いたら耳に休息を与える習慣を持ち、聞こえの健康を保ちましょう。
問合せ:青森市医師会
【電話】017‒777‒1501