くらし 町政ここが聞きたい 議会だより 6月定例町議会(2)

◇竹内富士子 議員
(1)生涯現役社会の実現に向けた高齢者施策について

問(1):生涯現役社会の実現に向け、生涯現役人生を生き切るには、まず、健康第一で、健康寿命の延伸が重要であるかと思う。健康寿命の延伸は、医療費や介療費の抑制にもつながるとも言われている。さらに、生涯現役社会の実現のためには、高齢者が生きがいを持てる地域活動への参加すること。または、働く意欲のある高齢者は仕事を続けることも大切であると考える。
若い人に勤勉の道を歩んでもらうためにも、働く意欲のある高年齢者が仕事を続けることのできる生涯現役社会の実現を目指すことは大切である。そこで伺う。
(一)本町の現在の高齢者の人口と高齢化率の推移、要介護認定者数の推移。
(二)健康寿命延伸のための介護予防の取組と課題。
(三)高齢者の生きがいづくりの取組と課題。
(四)高齢者の就労環境づくりのための「生涯現役地域づくり環境整備事業」の活用の考え。
(五)生涯現役社会の実現に向け、高齢者の就労環境づくり、生きがいづくりについて、総合戦略に追加するか、または、次期総合戦略の中での課題にすることについての考えは。

答(1):(町長)
(一)令和七年六月一日現在の住民基本台帳における人口八千百十四人のうち、六十五歳以上の高齢者人口は三千七百六十六人、高齢化率は四六.四%である。高齢者人口は、緩やかに減少傾向にあり、高齢化率は、少子化等により年々上昇傾向にある。また、要介護認定者八百四人のうち、六十五歳以上は七百八十九人であり、いずれも横ばいで推移している。
(二)町では「さわやかシニア教室」や「地区集会施設における介護予防教室」を実施している。また、町広報で介護予防、フレイル予防及び認知症予防の普及啓発のための情報発信をしている。介護予防は一時的なものではなく、長期間の継続的な取組と、その重要性についての、本人、家族、及び地域社会の理解、認知度向上などの課題があるので、今後も予防につながる取組を継続していく。
(三)町では、「さわやかシニア教室」などの介護予防事業のほか、社会教育学習として「成人大学」を開催している。成人大学は高齢者に限定した事業ではないが、健康や歴史講座など様々な学習を通じて、生きがいづくりに役立てていただいている。また、地域での代表的な活動には、老人クラブの活動があり、多くの皆さんが地域社会の交流活動を通じて生きがいを見出している。このほか、大鰐町シルバー人材センターでは、技能や知識経験を活かし、就労という点から社会貢献を通じて、高齢者の生きがいや社会参加の機会を提供する場として機能している。いずれの活動も、参加者の伸び悩みが課題であるので、町では引き続き協力・支援を行っていく。
(四)「生涯現役地域づくり環境整備事業」は、地域のニーズを踏まえた五十五歳以上の高年齢者の多様な雇用・就業機会を創出すると共に、その取組を持続可能にするモデルを構築するための、国の委託事業である。働く意欲のある高年齢者が活躍できる環境整備を図ることは大変重要になってくるものなので、他モデル地域の取組で出た課題や成果を調査分析していく。
(五)第三期の大鰐町総合戦略は、令和七年度を初年度として策定した。五つの基本目標のうち「大鰐町の魅力を高め“わがふるさと”の創出」において、地域共生社会の推進の取組として、高齢者の生きがいや活躍の場づくりに努めることを掲げているので、しっかり推進していきたい。