くらし 〔特集1〕自然災害への備え 突然の災害に普段から備えていますか?(2)

■災害への備えを普段から考える
○ハザードマップをチェックしましょう 知っていますか?住んでいる地域の災害リスク
ハザードマップや津波浸水想定区域図、土砂災害警戒区域図などで、住んでいる地域の災害リスクを確認しておきましょう。また、災害時にどこに避難すればいいか確認し、家族で話し合いましょう。

ハザードマップ例
盛岡市の下米内、浅岸地区のハザードマップです。
土砂災害警戒区域土砂災害のおそれがある区域が黄色で示されています。
土砂災害特別警戒区域建造物に損壊が生じ、住民等の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれのある区域が赤で示されています。
また、洪水浸水想定区域(浸水深)も色分けされています。

国土交通省ハザードマップポータルサイトの二次元コードがあります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。

○持ち出し品を準備しておきましょう いざというときに普段の備えを
避難が必要になった時にすぐに行動できるよう、非常持ち出し袋を準備しておきましょう。また、災害発生時に備え、各家庭で最低3日間(できれば1週間分)の飲料水や食料などを備蓄しておきましょう。

衣類など:衣類、下着、毛布、タオルなど
貴重品:現金、預金通帳、印鑑、マイナンバーカード、健康保険証、母子手帳など
救急用品:ばんそうこう、体温計、消毒液、包帯、常用薬、常備薬など
飲料水、食料品:ビスケット、缶詰、レトルト食品、チョコレートなど
防寒対策:使い捨てカイロ、防寒着、厚手の靴下など
衛生・生理用品:洗面用具、ウェットティッシュ、携帯トイレ、生理用品、ミルク、紙おむつなど
防護品:ヘルメット、軍手、防災頭巾、マスクなど
照明・情報収集ツール:懐中電灯、ろうそく、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器など

■災害が起きたら何をすればいいの?
○避難情報や防災気象情報を確認しましょう
市町村から避難情報が発令された場合、テレビやラジオ、インターネットなどで伝えられます。避難情報が出ていない場合でも、防災気象情報を確認して適切に避難行動を取りましょう。

いわて防災情報ポータルの二次元コードがあります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。

○どのタイミングで避難するべき?
・避難に時間を要する高齢者や障がいのある人は、「警戒レベル3高齢者等避難」で危険な場所から避難しましょう。
・「警戒レベル4避難指示」で、危険な場所から全員避難しましょう。
・警戒レベル5は、すでに安全な避難ができず命が危険な状況です。「警戒レベル5緊急安全確保」の発令を待ってはいけません!

図があります。
警戒レベル1から5までの、住民がとるべき行動、避難情報が書かれています。
警戒レベル1:住民がとるべき行動…災害への心構えを高める、避難情報…早期注意情報(気象庁)
警戒レベル2:住民がとるべき行動…自らの避難行動を確認する、避難情報…大雨・洪水・高潮注意報(気象庁)
警戒レベル3:住民がとるべき行動…危険な場所から高齢者等は避難、避難情報…高齢者等避難
警戒レベル4:住民がとるべき行動…危険な場所から全員避難、避難情報…避難指示
~警戒レベル4までに必ず避難~
警戒レベル5:住民がとるべき行動…命の危険 直ちに安全確保!、避難情報…緊急安全確保

○「避難」って何をすればいいの?
小中学校や公民館などの避難場所に行くことだけが避難ではありません。「避難」とは「難」を「避」けること。避難には、次の4つの行動があります。

普段からどう行動するか決めておきましょう
1.行政が指定した避難場所への立ち退き避難
本紙3ページの持ち出し品を参考に、必要なものを持って行きましょう
(学校、公民館)

2.安全な親戚・知人宅への立ち退き避難
普段から災害時に避難することを相談しておきましょう
ハザードマップで安全かどうかを確認しましょう
(親戚・知人宅)

3.安全なホテル・旅館への立ち退き避難
通常の宿泊料が必要です。事前に予約・確認しましょう
ハザードマップで安全かどうかを確認しましょう
(旅館、ホテル)

4.屋内安全確保
ハザードマップで以下の「3つの条件」を確認し、自宅にいても大丈夫かを確認することが必要です
「3つの条件」が確認できれば浸水の危険があっても自宅にとどまり安全を確保することも可能です
(1)家屋倒壊等氾濫想定区域に入っていない
(2)浸水深より居室は高い
(3)水がひくまで我慢でき、水・食糧などの備えが十分
豪雨時の屋外の移動は車も含め危険です。やむをえず車中泊する場合は、浸水しないよう周囲の状況などを十分に確認してください。

想定最大浸水深…土砂災害の危険がある区域では立ち退き避難が原則です