- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県
- 広報紙名 : 岩手県広報誌「いわてグラフ」 令和7年9月号
岩手の誇る文化、自然、食材、そして人。
だから、私は岩手が好き!
それぞれの情熱が架け橋となり、岩手の魅力を全国・世界へ届けています。
松田文登(まつだ ふみと)さんプロフィール
金ケ崎町出身。東北学院大学卒業後、地元の建設会社に就職し、東日本大震災津波の被災地再建に従事。その後、2018年に双子の弟・崇弥(たかや)さんと共に株式会社ヘラルボニーを設立。
■岩手に根差し、世界へ挑むアートと共に開く新たな価値
「ヘラルボニーの原点には、重度の知的障がいを伴う自閉症の兄の存在があります。兄に向けられた『かわいそう』という言葉に違和感を抱いていました」と語る、株式会社ヘラルボニー代表取締役Co-CEOの松田文登(まつだ ふみと)さん。
障がいのある作家の力強く個性あふれる作品に心を動かされた松田さんは、「アートによって障がいのある人へのイメージを変えられるかもしれない」と、弟・崇弥(たかや)さんと起業。障がいのある作家が正当な報酬を得られる仕組みを構築してきました。松田さんは、歩みを世界へ広げつつも、本社や旗艦店を岩手に置く理由についてこう語ります。「岩手にいる兄が幸せに暮らせる社会を実現したいという思いは変わりません。岩手で変革が起こり、それが全国・世界へと広がっていくことに意味があると思っています」。
ヘラルボニーの取り組みは国際的にも高く評価されており、今年6月には、持続性のあるビジネスモデルや社会的影響力が認められ、世界最高峰の広告賞「カンヌライオンズ」でゴールドを受賞。
「アートによる感動で社会の偏見を変えたい。ヘラルボニーが、その壁を超える基盤となり、県民の皆さんと共に、多様性を肯定し合える世界を目指して歩んでいきたいです」と松田さん。岩手を起点に、挑戦は続きます。
写真が3枚あります。
1枚目:ISAI PARK(イサイパーク)の店の前に立つメガネをかけた松田さんです。黒地にカラフルで独特なデザインのシャツを着ています。
2枚目:カンヌライオンズのグラス部門でゴールドを受賞(2025年6月)
授賞式の会場です。9人ほどのメンバーが斬新なデザインの布地を掲げながら受賞を喜んでいる様子です。
3枚目:ヘラルボニーの旗艦店「ISAI PARK(イサイパーク)」盛岡市にある百貨店、パルクアベニュー・カワトク内
ISAI PARK(イサイパーク)の明るい店内です。店内にはテーブルやオレンジ色の椅子が置かれ、商品なども並べられています。
株式会社ヘラルボニー
盛岡市開運橋通2-38
二次元コードがあります。
※二次元コードは本紙またはPDF版をご覧ください。
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