くらし みんなの広場

■きらり人輝く 
冬場のウニの畜養に取り組み 地域につながりを広げていく 

◆活動をつなげていきたい
令和元年度に南侍浜漁業研究会を立ち上げ、ウニの畜養に取り組む舛森さん。立ち上げのきっかけや畜養を含めた取り組み、今後の展望を伺いました。

▽研究会立ち上げのきっかけ
南のほうで海藻が育たなくなる磯焼けが問題になり、いずれは侍浜にも影響がるのではないかと感じていました。それぞれ個人で対策をすることは難しいと考え、研究会を設立し、活動を始めました。

▽ウニの畜養に取り組む
磯焼けの一因と言われている、高水温で冬も活動し、海藻の新芽を食べるウニに注目。県の補助を受け、漁場の調査や冬場与えるのにいい餌、実になる餌やりのタイミングなどの調査を行いました。データを元に、経費がかからないほぼ天然に近い湾の中で、冬でも身の入ったウニを獲ることができるようになりました。令和6年の10月には麦生のウニを「黄金雲丹(ウニ)」として商標登録。新幹線で関東のスーパーに出荷するなど流通の取り組みも進めています。

▽地域の活動とつなげていく
畜養の他にも、カヤックの体験にウニを絡めたツアーや高等学校の実習、保育園の浜遊びにも浜を使ってもらっています。地元にあるあーとびる麦生も事業の会場に使用。人口減少や高齢化が進む中でそれぞれで活動するのでは無く、お互いにいいところをつなげて協力していくことが大事だと思っています。いずれは浜でのイベント開催や食事ができる場所作りなど、地元に来てもらえる仕組み作りをしていきたいです。
これまで関わった誰が欠けても、今の状況は無かったと思います。人とのつながりを大事に活動を続けていきたいです。

Name:舛森(ますもり) 清(きよし)さん(侍浜・59歳)
Profile:南侍浜漁業研究会 会長

■市長 センターだより 
◆中央市民センター事業紹介 
▽ちゅうおうフェスタ2025
中央市民センターでは現在36のサークルが活動しており、当センターでもさまざまな形で生涯学習を支援しています。
舞台発表や展示を通して日頃の活動を紹介する場を、本年度から「ちゅうおうフェスタ」として一新。夏、秋、冬の年3回開催し、社会課題についての講演やサークルの成果発表を行っています。6月に開催した夏のフェスタでは久慈警察署による交通安全の講演のほか、6サークルが活動の成果を発表しました。10月23日開催の秋のフェスタでは、三陸ジオパークについての講演やセンター事業を担当した講師のキャンドル作品などの展示、料理サークルの参加を予定。12月11日開催の冬のフェスタと共に、にぎやかなイベントになるよう準備を進めています。
詳細は9月15日号の中央市民センター広報でお知らせします。センターで活動するサークルの無料体験も募集しておりますので、新しい趣味や仲間づくりのきっかけに、中央市民センターを活用ください。

問合せ:中央市民センター
【電話】53-4606

■My life in Kuji
市内の小・中学校で英語を教えているALT(外国語指導助手)の皆さんが、久慈で生活していて感じたことなどを紹介するコーナーです

◆たくさんの思い出ができました!
8月で久慈市での勤務を終え、アメリカへ帰国しました。2年間、久慈市の姉妹都市の代表として生活することができて感謝しています。最初は久慈市での生活は想像もつきませんでしたが、皆さんのおかげで素晴らしい日々を過ごすことができました。たくさんの人と出会い、新しい友達ができたことが心からうれしいです。多くの思い出ができました。長内川沿いを散歩し、市民と話したことや道で会った犬をなでたこと。巽山公園でのお花見。秋まつりを歩いたこと。美味しい料理やすてきなレストラン。恋しくなるものがたくさんあります。
市役所や学校で素晴らしい人たちと働けたこともとてもうれしく思っています。会えなくなることや生徒に教えられなくなることが寂しいです。何気ない会話のひとつひとつが、とても楽しかったです。
アメリカにも遊びに来てください。皆さんが私にしてくれたように、今度は私がその優しさをお返しします。皆さん、本当にありがとうございました!

ローレン・ブーカーさん
インディアナ州・25歳/長内小、宇部小、長内中、宇部中、山形地区の小中学校を担当

■協力隊つうしん 
◆レザーとコーヒーの魅力を伝えていきます!
地域おこし協力隊として8月に着任した佐藤と申します。昨年10月「おためし地域おこし協力隊ツアー」に参加したのがきっかけで、東京の世田谷から移住してきました。それまで久慈を訪れたことがなく、どんな地域なのかな?という軽い気持ちで参加したのですが、海があって山もあり、自分の夢にチャレンジできる地域おこし協力隊を募集していたので移住を決心しました。
チャレンジしたいことは、自分の好きなレザークラフトとコーヒー焙煎を生かして地域をより元気にすることです。趣味で約15年、レザー作品作りやイベントでの作品、コーヒー豆の販売などを行っていました。久慈で育てられている短角牛の革を使って作品が作れたら、面白いと考えています。
まずはイベントなどでレザーとコーヒーの楽しさを紹介していきたいと思っています。よろしくお願いします。

佐藤元彦さん(さとう・もとひこ 59歳)
令和7年8月着任。香川県出身。レザークラフトとコーヒーで地域おこしに取り組む。

◆山・牛・人が共生する環境を目指します!
東京都国立市出身の吉野恭涼と申します。東京農業大学を卒業し、都内の農協に就職。その後岩泉町の牧場に勤め、山地(やまち)酪農や乳製品の製造・販売を学びました。山地酪農とは山を整備し、野シバ草地を広げ、放牧をする持続可能な手法です。この経験を生かして、任期中の乳製品製造を目標に活動していきます。放牧肥育にもチャレンジしたいです。厳しい冬を越え続けてきた先人たちの知恵や文化にも興味があり、新山根六郷会に入って、勉強会にも参加しました。
「森は海の恋人」という言葉がありますが、三陸の源流である久慈の広葉樹林を整備し活用することには、大きな意義や責任、誇りを感じています。山・牛・人の3つを軸に、協力隊として励んでいきますので、よろしくお願いします!
大道芸人ベースケとしても活動し、イベントにも参加しています。ご依頼お待ちしています!

吉野恭涼さん(よしの・きょうすけ 30歳)
令和7年8月着任。東京都出身。山根町を拠点に山地酪農や乳製品の製造などに取り組む。

地域おこし協力隊:移住定住促進を目的に、都市部からの移住者に対して市が委嘱。カフェを中心とした地域の活性化、新規漁業者の確保や水産物の高付加価値化への取り組み、農泊事業の実践と推進、地域資源の商品開発・販路拡大PRなどを行います。