- 発行日 :
- 自治体名 : 岩手県一関市
- 広報紙名 : 広報いちのせき「i-Style」 令和7年4月号
◆9団体が出演し一関民俗芸能祭 地域で受け継がれる舞を勇壮、華麗に
第37回一関民俗芸能祭は3月9日、一関の一関文化センターで開かれ、市内の9団体が各地域で受け継いできた神楽や鹿子躍(ししおどり)などを上演し、観客を魅了しました。
第75回一関文化祭舞台部門参加行事で、同祭実行委員会(市、一関文化協会)が主催。舞台では各団体が練習を重ねてきた1~2演目を堂々と披露しました。富沢神楽保存会(一関)は、舞い手4人が伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の国づくりの物語「国授(くにさずけ)」を太鼓と鉦(かね)を交えながら熱演し、会場から大きな拍手が送られました。
一関民俗芸能団体協議会の小岩恭一(きょういち)会長は「地域の宝である芸能を継承すべく日々努力しているが、後継者不足などの問題で苦労もある。会場の皆さんの声援と拍手が演技者の励みになる」と各団体の思いを代弁しました。
◆長徳寺で下帯姿の男衆による蘇民祭 無病息災などを願って白熱の袋ねじり
藤沢の長徳寺で3月2日、蘇民祭が行われ、全国から参加した下帯姿の男衆42人が蘇民袋を奪い合う「袋ねじり」を繰り広げ、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を願いました。
国選択無形民俗文化財「岩手の蘇民祭」の一つで、不動尊蘇民祭精進講本部が主催。花泉にあった不動尊を明治27年に同寺が譲り受け、同祭も一緒に引き継ぎました。今回は境内で新築工事を進めていた祭りの拠点となる不動堂の落慶法要も併せて行われました。男衆は川の水をかぶる水垢離(ごり)と燃え盛る木に上がる柴燈木(ひたき)登りで身を清め、白熱の袋ねじりを展開。取り主となった紫波町の畠山真(まこと)さん(46)は「蘇民祭がなくなっていく中、地域を盛り上げようと開催されていることに感謝したい」と話しました。
◆川崎で市防災フォーラム 活動発表などで防災力向上へ意識新た
市防災フォーラム(市主催)は3月9日、川崎の川崎市民センターで開かれ、自主防災組織の代表ら参加者は、地震工学の専門家の講演や地域で防災活動を実践する組織の発表などを通じ、防災力向上へ意識を新たにしました。
東北大学災害科学国際研究所の柴山明寛(あきひろ)准教授が「近年の自然災害から見えてくる自主防災組織の重要性」をテーマに講演したほか、中里まちづくり協議会の小野寺和雄(かずお)会長と事務局の齊藤裕美(ひろみ)さんが「支え合いによる安全・安心なまちづくり」と題し、防災マップの作成や防災訓練などの取り組みを紹介。同協議会は令和6年に防災功労者内閣総理大臣表彰を受賞し、小野寺会長は「受賞を今後のさらなる活動に生かしていきたい」と意気込みを語りました。