- 発行日 :
- 自治体名 : 茨城県利根町
- 広報紙名 : 広報とね 2025年7月号 No.736
■家族の絆
ある施設に入所している認知症のAさんは、施設内を自由に歩き周り、とても流暢にお話ししたりと笑顔が多く穏やかな方でした。しかし会話の理解が難しく、家族のことも「どちら様ですか?」と話しかけます。その様子を見て面会に来た娘様は、寂しい思いをしていました。
そこで娘様が見ている前で、Aさんと話をしました。Aさんの母親について繰り返し話します。その後、Aさんに母親の名前を尋ねてみると、名前を答えることができました。また、娘様の結婚式の集合写真を見てもらうと、Aさんはじっと見た後に家族だけ指を差し示していました。その姿を見た家族は「家族を分かっている」と涙を流し嬉しそうにAさんを見つめ「今まで面会に来ても母に分かってもらえないので来る意味がないと思い寂しかったのですが、これからは頻繁に面会に来たいです。」という言葉をいただきました。
認知症の症状は人それぞれ違います。しかしどんな症状でも、一番戸惑い困っているのは認知症の人です。そのため、傍にいる人が優しく笑顔で接することが本人にとって何よりの安心に繋がり、穏やかになれることなのです。
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