- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県足利市
- 広報紙名 : 広報あしかがみ 2025年9月号 No.1612
早川尚秀
■『道の駅』について
『道の駅』は、(1)休憩所(2)情報発信(3)地域連携の3つの機能を併せ持つ、地域とともに創る個性豊かな賑わいの場として、平成5年にスタートしました。
現在、全国で1230カ所、栃木県内には25の道の駅があります。これまで『特定テーマ型モデル道の駅』や『重点道の駅』、『防災道の駅』の選定・認定が行われるなど、時代を反映した展開が図られています。国では、令和7年に目指す姿として、(1)道の駅を世界ブランドへ(2)新『防災道の駅』を全国の安心拠点に(3)あらゆる世代が活躍する舞台となる地域センターに、という3つの新たなコンセプトを示しています。
本市における『道の駅』の議論を振り返りますと、下表の変遷をたどってきました。
現在、本市では乗り越えなければならない課題が山積していますが、将来を見据えて、道の駅の議論を再開したいと思っています。
例えば、国道50号沿線には、佐野インターチェンジ東にある『みかも道の駅』から西に道の駅はありません。防災機能や地域活性化の拠点となる道の駅は、本市にとっても有益であり、公設公営ではなく民間活力を取り入れた運営方法の研究も必要です。
ここでハードルの1つとなるのが国の土地規制です。現在の候補エリアでは、道の駅完成までに最短でも10年かかるとのことで、その中には、農地を農地以外で活用したいときに発生する、国や関係機関との『調整』の時間も含まれます。仮に、ある企業が、隣接して工場兼直売所を開設したい意向があり、本市としても相乗効果や魅力度アップを期待して推進しようとしても、最短で10年かかるのでは見通しが立たず断念、となる恐れがあります。
国として『道の駅』を推進するのであれば、規制緩和もセットで考えてくれるよう、機会を捉えて要望していきたいと思っています。
■本市における『道の駅』議論
平成17年度
・両毛地域卸売市場と道の駅の一体的整備の検討を開始
・その後、道の駅単独での整備を検討
平成24年度
・道の駅建設協議会を組織し、基本計画(案)を作成
・瑞穂野町の国道50号沿いを候補地として公表
平成26年度
・新クリーンセンター建て替えについて検討を開始
現在
・新クリーンセンターを含めた大型公共施設整備の推進状況を考慮しつつ、本市の特色や強みを活かした道の駅の在り方について、調査研究を再開予定