文化 那須与一伝承館通信 第96回

■金丸原陸軍飛行場ー前編ー
金丸原飛行場は、(1)気流が安定している(2)隣接して軍事施設(金丸原陸軍演習場)がある(3)既に飛行機の離着陸地点として機能していた、という理由から、昭和9年(1934)に所沢陸軍飛行学校の不時着陸場として整備されました。
しかし、それ以前から金丸原の上空を飛行機が飛んでいました。明治43年(1910)には日本初の飛行場設置場所の候補地として選ばれ、大正4年(1915)には青森県弘前で行われる陸軍特別大演習に参加するための飛行機が、金丸原を経由しました。この時、金丸原には国内初飛行を行った徳川好敏(とくがわよしとし)(9代将軍徳川家重(いえしげ)の次男を祖とする御三卿(ごさんきょう)・清水家の出身)が待機していました。さらに、金丸原陸軍演習場で行われた軍事演習では、偵察機が運用されていました。
このように金丸原は、昭和9年以前から飛行機とゆかりのある場所でした。
[後編に続く]

那須与一伝承館で開催中の終戦80年目を記念したテーマ展は、11月24日(月)(祝)まで会期延長します。
この機会にぜひご覧ください。

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