くらし 上三川こぼれ話 第35話「戦時下のくらし―砂糖の配給について―」

8月15日は終戦記念日です。昨月に引き続き戦争に関する話題として、今月は配給制のお話です。
生活必需品が不足してくると、国は国民に平等に物品を分配するため、品目ごとに切符や整理券を発券し、それらと物品を交換する配給制を実施しました。
例として、砂糖の配給状況をみてみましょう。
1940(昭和15)年10月に「砂糖・マッチ配給統制規則」が公布され、11月1日より全国で切符制配給が始まりました。現上三川町域を含む河内郡の多くの町村と宇都宮市では、全国に先駆けて7月1日から家庭用砂糖の切符制配給を開始しました。
配給量は1人1か月80匁(もんめ)(300g)で、例えば4人家族の場合は320匁(1,200g)の分量が割り当てられました。また、砂糖の配給は専用の袋の購入を義務付けるリンク制が採用され、袋には住所・氏名・家族人員・販売月日が記入されていました。
1人ひとりの分量が定められた配給制の導入によって、物品が手に入りやすくなったという好意的な意見もあったようですが、次第に配給量が減らされていったり、現物が配給量に伴っていなかったりと問題点が浮き彫りになっていきました。

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