- 発行日 :
- 自治体名 : 埼玉県川越市
- 広報紙名 : 広報川越 令和7年5月号
■心も病気になるんです
心の病気は、誰でもかかりうる病気です。
生涯を通じて4人に1人がこころの病気にかかるとも言われています。
◇うつ病
気分がひどく落ち込む、楽しいことが何もないといった状態が続いているときは、少し心配です。さらに、毎日泣いてばかり、眠れない、頭が重い、ご飯がおいしくない、人と話すのが面倒だから一人でいたいといった状態が長く続いている場合は、もしかすると「うつ病」になっているかもしれません。学校や仕事に行くのもつらくなってくるかもしれません。
うつ病は心のエネルギーを失って、くたくたに疲れた状態です。自分を責める気持ちが強くなり、将来に希望が持てなくなったり、「消えてしまいたい」と考えたりすることもあります。
◇不安障害不安障害はストレスが引き金になって起こることが多い病気です。恐怖心や集中困難といった心のサインや、寝つきが悪い、疲れやすい、のどに何か詰まった気がするといった体のサインもあります。
◇統合失調症
統合失調症は、現実と非現実の境目があいまいになり、考えのまとまりが悪くなる病気です。順序立てて物事を考えることができない、意欲が低下して身の回りのことをするのも面倒になる、その場の状況に応じた感情が生まれない、集団の中でなじめない、いつも同じ考えが頭の中を支配している、といったサインがあります。
■オーバードーズをご存じですか?
薬を決められた量を超えてたくさん飲むことを「オーバードーズ」といいます。特に最近、市販のかぜ薬などを、気持ちなどに変化を起こすために10代、20代を中心にオーバードーズをする人が増加しています。
国立精神・神経医療研究センターが全国の高校生を対象に行った調査によると、市販薬の乱用経験があるという高校生は60人に1人の割合と推計されています。不規則な生活習慣、勉強へのプレッシャー、学校や家庭などで感じているストレスを和らげるための手段としてオーバードーズをすると考えられます。
薬を飲み続けるうちに、それまでの量では効かなくなり、量や頻度が増えたりします。それでも飲み続けると、薬への依存が起こり、自力ではやめられなくなることがあります。また、オーバードーズの影響で肝障害などの身体状態の悪化や死亡、大麻や覚せい剤などの違法薬物への依存のきっかけにつながることもあります。
オーバードーズをやめられない方は、ひとりで抱え込まず、相談窓口に話してみましょう。
■「ゲートキーパー」を目指そう
皆さんは、「ゲートキーパー」という言葉をご存じですか?ゲートキーパーとは、身近の悩んでいる人に気づき、声をかけてあげられる人のことです。自殺予防の分野において「命の門番」とも位置付けられる存在ですが、特別な研修や資格は必要なく、誰もがゲートキーパーになることができます。ここでは、ゲートキーパーの役割についてご紹介します。
(1)変化に気付く
家族や仲間の変化に気付いて声をかける
(2)じっくりと耳を傾ける
本人の気持ちを尊重し耳を傾ける
(3)支援先につなげる
早めに専門家に相談するよう促す
(4)温かく見守る
温かく寄り添いながらじっくりと見守る
役割の一つができるだけでも、悩んでいる方にとっては大きな支えとなります。人は誰でも落ち込むことがあります。勇気を出して優しく声をかけてみる行動が、ゲートキーパーの第一歩になります。本市でも定期的にゲートキーパー養成研修を開催しています。
◎ゲートキーパーになろう!
※二次元コードは本紙P.7をご覧ください。
問合せ:保健予防課
【電話】227-5102
【FAX】227-5108